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2007年07月31日

7月31日 動力エアー圧縮空気のみ使用の半自動作業台。試運転開始。



動力に圧縮空気のみを使用した半自動作業台。
リミットスイッチやインターロック等の制御までもエアーのみで行っている。
全く電気未使用のため壊れにくいと言える。



















お陰さまで熱源飽和蒸気のみ使用のコンベア式乾燥機の特許出願を終えた。
既に連続コンベア式乾燥機1号機は特許出願は終えている。
これで2つ目の特許出願となる。

あくまでも特許を出願したのみで実際特許を取得するためにはこれからも期間とお金を要する。
1号機目の出願は東京の素晴らしき技術者の方に殆ど行って頂いた。
その当時は弊社の社員でもあった為出願に関し印紙代のみで他には費用は
一切掛からなかった。
しかし、今回2号機目は弁理士に依頼し申請資料作成に既に費用は掛かってはいる。

特許出願後の次の段取りとしては審査請求を行いそこから本格的な取得の道筋を辿る事となる。
出願後から審査請求までは3ケ年猶予期間がありその間にどうするか判断することができる。
確かに2つの機器の特許出願は行った。
そして1年半後にはその出願内容は世間に公表される。
あくまでもそれは出願のみの行為であり特許取得の行為とは異なる。
しかし、出願とはたいへん重要な価値がありその後審査請求、そして抗告されるまで決して
真似はできるものではない。
その猶予期間と捉えられる3年の間に審査請求するかをじっくりと検討すればよいのだ。
その間に出願機器が全く売れない上、引き合いもない。又これからも売れそうでないと判断した場合
審査請求しなければ自動的に3年後には特許は取り下げられる。
逆にそれなりに反応があり今後共売れる機器だと判断できれば初めて審査請求すれば良いだけだ。

特許取得には費用がかかる。
弊社のような零細企業にとって今後とも弁理士に支払う費用は決して少ないものではない。
審査請求時。そして特許庁からの抗告。決して何ら反論がないまま取得できるかと言えば
それは不可能に近い。
きちんと納得させ得る理論武装があり、解決するだけの能力、手立てなど何もかも
この先自分らの力のみで推し進めることはできるのであれば弊社のみで十分だ。
しかし、それは不可能に近い。どうしても弁理士の力を借りねばならない。

しかし、コンベア式乾燥機。お陰さまで引き合いは非常に多い。
今後共、環境に対する課題は大きくなるばかりだろうし、その解決のひとつにこの乾燥機を役立てて
頂ければ至上の喜びだ。
今後、金融機関の方々とも相談の上、デモ機を製作する予定だ。
零細企業の我が社には余裕などあるはずもない。時間、金銭面両方共もちろんだ。
しかし、乾燥とは実際、物を流しその結果を確認するまでは結論は出ることはない。
実証することにより弊社としても今後の開発に役に立つ。
乾燥機についてはデモ機作成しながらホームページにも具体的内容については掲載するつもりだ。

熱源が低圧、飽和水蒸気のみの連続コンベア式乾燥機は他にはない。
火気、電気も使用しない画期的な機械だ。


実は他にも同時進行で行いたい内容がある。
それは振動コンベアだ。それも傾斜搬送での振動による搬送が一体何度まで可能かを
是非とも探りたい。他社製としては既に20°程度の搬送は実現しているようだ。
特徴として、弊社の振動コンベアは動力が振動モーター1台のみだ。動力源がとても小さい。
これは省エネに繋がる。つまり環境にやさしい搬送機器だ。
この振動コンベアに飽和蒸気を送り込み乾燥コンベア登場への構想も既にある。

動くもの、処理するものは実証だけがその答えだ。
実際動かしその事実を確認しないことには決して機械と言う名称は与えられない。
それに我が社皆決して腑に落ちない。
体全身でその結果を把握することによりようやく完成したと言えるだろう。
ものづくりとはやはり一歩一歩地道に歩いていくのが本来の近道のような気がしてならない。





それでは又です。


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読破中。
「憑神」浅田次郎著


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2007.7.31by 博多の森と山ちゃん



2007年07月29日

7月29日 何故噴霧冷却は散水、水槽冷却より効果があるのか。。。



お陰さまで噴霧器の出荷が好調だ。
噴霧器は水をミクロンサイズの霧へと変化させる機器なのだが、この噴霧、ドライミストは
様々な効果を生み出す。
今回出荷した噴霧器は冷却効果を目指してはいる。しかし、実際使用してみると冷却以外にも
同時に防塵効果もあった。
これは粉塵にミクロンサイズの水が吸着し地面へと落下させている訳だ。
この際も最も重要な点に地面が決して濡れない事実がある。

噴霧の目指す点は対象物を決して濡らすことなく様々な効果を打ち出すことだ。
下記写真の噴霧冷却は噴霧に強風を追加している。つまりドライミストと風の融合だ。
水は蒸発する際周りの気温を奪う。雰囲気温度を下げた上に強風を当てることにより
より一層冷却を促進し、涼しさを醸し出す。

しかしだ。
今回のエントリーでは特に製造ラインでの噴霧効果について検証したい。
実際、噴霧、ドライミストによる冷却は散水そして水槽内を対象物を通すことに事による冷却より
効果がある。
つまり噴霧冷却は他の方法より、より冷える。
その理由について全く私見ながら探ってみようと思う。
是非反論、反証をお手数ではあるがお願いすることをお許し頂きたい。
環境にやさしい噴霧による効果内容をより深く探りたい一心であることを書き留めておく。
ちなみに「ドライミスト」とは能美防災(株)殿の登録商標だ。
又、能美防災殿には今現在防煙対策で検討お世話になっている旨も記しておきたい。




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噴霧による冷却効果について記すにあたって今回は「界面」という言葉より具体的に
より科学的に探ってみた。

先ず「界面」とは何か。
これは境界面のことを指す。具体的には異体、異相の境界だ。同体、同相では決して存在しない。
具体的には物質は気体、液体、固体の3種理のどれかで存在している。
何れも異なる3種類の相でありその存在自体が境界面を有している。
例えば、目の前に水が入ったコップがあるとする。
コップという固体は空気という気体と接しており境界がある。
又、コップと水の場合であっても同様で液体と固体が存在し必ず境界面つまり界面がある。

実はこの界面がとても重要な内容だ。
例えば焚き火の火を消すのにバケツの水を掛けるのとジョウロなどで細かい水滴の水を掛けるのでは
どちらが効率良く消えるかというと。
ジョウロなどでの細かい水滴のほうが少ない水量で消える。
この理由は対象物に接する水の表面積の大きさによるものだ。
接する水の粒子が小さければ小さいほど対象物に接する表面積は大きくなる。
ここで正方形の立方体を想像する。
ひとつの大きな立方体の表面積とそれと同じ大きさにはなるが小さな立方体の集まりを比較する。
当然ながら小さな立方体それぞれには表面積がありそれが集まれば先に掲げた大きなひとつの
立方体に表面積どころではない。
1辺が1CMだとするとその正方形の立方体の表面積は6CM2だ。
ところが1辺が1mmだとする。上記大きさには10の21乗個が必要となる。
表面積では6000M2となりかなりの違いだ。
当然ながら界面での接触する面の大きさが大きいほどより効果があるのは自明の理だ。

水を噴霧、ドライミスト、ミクロンサイズの霧状にすることにより対象物の界面への
接触面積を大きくすることができる。
噴霧冷却は他の方法以上に水をより多く接触させ冷やしていると言う事になる。



話は少々それるがここで界面の話が出てきたのだから「表面張力」についても書き加えたい。

固体、液体は常に表面積を減らそうという力が働いておりこれを表面張力と言い、
上記のような界面で働く力は界面張力と言う。
具体的に水の分子の力を検証する。
物とは、自然界とはなるべく力を小さくすることによりその物が安定しようとする。
水の内部と表面の力を考える。水内部は水分子の集まりであり力は小さく安定している。
しかし、表面は空気、気体と接し不安定つまり力が大きい。
力が大きい表面はなるべく安定しようと内部に力を注ぎ安定化を図ろうとする。
そのため表面をなるべく縮めようとする。そのため小さな水滴は球状になる。

水と油は混ざらない。これはそれぞれの表面張力の力に原因がある。
これは水、油内部での引力が混ざり合う引力より大きいためだ。
互いに引っ張る力より内部の引っ張る力のほうが大きいため混ざることができない。
しかし、この水と油を混ぜることができる。そこで登場するのが界面活性剤だ。
この界面活性剤とは界面に作用し界面の性質を変える事ができるものだ。
具体的には一般家庭の洗濯機で使用する洗剤も当てはまる。
水に濡れない繊維材質の物まで界面活性剤である洗剤を使用することにより
油、繊維を濡らし拭い去ることを可能にしている。
余談の話が長くなりそうなので表面張力そして界面活性剤についてはこの辺で。


固体であろうと物には必ず表面張力が存在し今回の噴霧の冷却でも少なからず影響
しているはずだ。
弊社は他の機器としてコンベア式乾燥機も開発、製作しているが乾燥に関しても
界面は当然ながら考慮する必要はあるのだろう。




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防塵仕様の強力ファン、送風機にいくつもの水を噴霧にするノズルが取り付いている。
噴霧、ドライミスト、霧状の水を強力な風でより広くより遠く飛ばし広い範囲での噴霧効果を
出せる。


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噴霧する際に必要な高圧ポンプ。水を高圧でノズルへ押し込むことにより霧状へと
変化させる。
水を霧状にする方法には他に圧縮空気、エアーを使用する方法もある。
その際は2流体ノズルを使用する。
この噴霧の開発は日進月歩で既に4流体ノズルまでも開発、実証され使い勝手は
とても良いらしい。


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今噴霧器は水フィルターを採用し井戸水も使用できる。


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実際の持ち込みデモも行っています。
噴霧効果としては冷却、防塵、消臭、加湿等ありこれからも採用される分野は広がるでしょう。
お気軽にお声をお掛け下さい。


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噴霧については以前にもエントリーしております。
お手数ですが右「カテゴリー」の欄の「噴霧」をクリックされて下さい。




それでは又です。


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読破。
「静かな大地」池澤夏樹著
単一人種国家ではないこの国日本の差別、人種差別を取り上げた書籍。
より実際に近い内容らしいのだが淡々と記されている。
江戸、明治と時代が進むなかでのアイヌ人への惨たらしい行為。
今内容でも登場するし今現在でも歴然と存在する権力への一般市民の無力さ。
そして世間と言う弱き者へ向かう大きな力。俗に言う弱き者へのいじめ。
生きていくためにはやはり強き者へはなびきそして弱者をくじかねばならないのでしょうか。
歴史とは強者を中心に描かれるとは限らないはずなのですが。
常に歴史そして時代とは「勝てば官軍負ければ賊軍」のようでして。
しかしそれが現実ですか。


読破中。
「憑神」浅田次郎著


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2007.7.29by 博多の森と山ちゃん



2007年07月22日

7月22日 振動コンベア順調運転中です。。。



いよいよ振動コンベアが完成した。
後は客先へ納入、試運転の運びとなる。












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振動コンベアとは文字通り振動にて物を搬送する装置だ。
振動方向を垂直ではなく、進行方向に向ける事により処理物を進行させる。
傾斜搬送も可能で、ある大手メーカーでは垂直搬送もできる製品もある。
構造が非常に簡単で、他のコンベアにはない特徴を有し、故障が少なく導入後の
メンテナンスが楽だ。

振動コンベアの特徴としては

1)小さな動力で大量搬送が可能。
  振動源は振動モーター1台のみだ。
  そのため消費電力が少ない。
  搬送量の割りに小さな電動機で済むことが多く、それにより消費電力が少なくて済む。 




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2)搬送部トラフの特徴
  振動コンベアの搬送部トラフは通常凵形になっており点検、掃除が容易にできる。
  ベルトコンベアのようなベルトの返り部がなく返り側での搬送物の落下がない。
  板状の搬送部トラフは材質を自由に選べ高温な物、磨耗性が強い物、腐食しやすい物、
  硬い物、薬品等の広範囲の物が搬送可能。
  搬送物によりステンレスのトラフを使用したり、トラフに内張りを張る。あるいは、トラフ上に
  蓋を施し密閉式にする事も可能。
  トラフに蓋をし、密閉式にすれば搬送物が飛び散る等飛散しない。
  密閉式であっても蓋を開ければ、スクリュウコンベアのように羽根があるのではなく
  空洞なため、邪魔をする物がなく掃除がたいへん楽で、常に清潔に保てる。

3)トラフに傾斜部を設け磁選しやすくできる。
  今回製作振動コンベアの大きな特徴のひとつが搬送トラフの傾斜部を設け
  ベルトコンベア式磁選機によるより良い選別を可能にしている点が掲げられる。
  通常ベルトコンベア式磁選機はベルトコンベア上に設置する。
  しかし、ベルトコンベア上での磁選では磁石選別される搬送物との距離がある。
  できる限り搬送物との距離を縮めた方がより磁石選別は効率が良い。
  今回トラフ材質をSUS304とし傾斜搬送部を設けそこに磁選機を設置するのは
  画期的であり最も良い方法だと思われる。




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4)構造が簡単で消耗品はゴムブッシュのみ。
  構造はスプリングとレバーで搬送部トラフを支えているだけ。
  振動モーターが動けばトラフへ振動が伝わり処理物が搬送される。
  床面への振動をできる限り避けるために防振スプリングを取り付けている。
  消耗部品はゴムブッシュだけで導入後のメンテナンス費用はごく僅かだ。
  故障がないのもこの簡単な構造によるものだと思われる。




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振動コンベアは他のコンベアでは運べない物を運搬できる場合が多々ある。
後鉄筋等の突起物がある物の搬送の場合、ベルトコンベアではベルトが破れる場合がある。
あるいはスクリュウコンベア、チェーンコンベアでは噛み込む。
コンベア搬送部下あるいは横からもれない工夫が必要な場合など。
その点振動コンベアは種類により高さは低く設計でき搬送面は凵形のトラフのためこぼれない。
又、トラフは頑丈で先ずベルトのように破れることがない。トラフにライナー取り付ければ、
磨耗すればライナー取替で長持ちができる。
振動音については振幅幅が小さければ小さいほど騒音を低減できる。
やはり最大の特徴は簡単な構造のため保守、点検が容易だ。
回転、磨耗等による消耗部品が少なく、実際故障も殆どない。
点検箇所も少ないため導入後の管理が非常に楽。




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他の種類のコンベアにはない特徴を持つ振動コンベア。
皆様も是非御導入を検討されては如何でしょうか。
お気軽にお声をお掛け下さい。




それでは又です。


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2007.7.22by 博多の森と山ちゃん



2007年07月21日

7月21日 振動コンベア。成功までの道のり。。。



ようやく順調に運転できた振動コンベア。
実は今回は様々なことを試した。
そのお陰で振動による運搬についてかなり勉強させて頂いた。

動画投稿時間の関係上
上のASKビデオは短時間版。下のYouTubeビデオは長時間版です。



















今回のエントリー内容については俺はどうしても書きたい。
俺はこの我が町工場の一人の職人だ。
既にベテランの部類には入るがまだまだ元気で気も若い。
今だ青二才な若者なんかには負けるはずもない。

今回又しても製作した振動コンベア。
このコンベアの第1号機は散々苦労させられた。
我が工場開発第1号機はかなり試行錯誤の上苦しめられようやく完成した。
あの光景は今だ鮮明に覚えているし決して忘れられない。
なあっ専務。


専務は、日頃、目新しい内容の図面を描き我が町工場へ持って来るがこの際は
今までとは打って変わった構造だった。
振動、特に振動モーター、バイブレータを使用した機械といえば振動ふるいそして
振動フィーダーは過去製作経験があった。
確かにこの製品も振動モーターは使用してある。
しかしだ。振動体であるトラフそしてバネ、その他のどの部品も今までの使い方とは
全く異なる構造だ。
その上、振動モーターは1台のみの使用だ。
振動ふるい、フィーダーとも必ず振動モーターは2台稼動させていた。
肝心のバネの使用法方法が共振と防振での2種類での使用だ。
まさしく過去見たことのないコンベアの図面だった。

工場の皆訝しく思いながらも製作にかかる。納期もないと言う。
先ずは作って動かしてみない事にはどうなるかは誰も判断できるはずもない。
専務はどこから情報を仕入れたのかは知らないが、果たして今回はうまくいくかどうかは
全く分からなかった。
まあっ。俺に言わせればいつもだが。

夏の暑い時期。ちょうど今頃の時期だったと思う。
特に暑かった記憶がある。帰宅後飲むビールは格別だった。
短納期だったので連日の残業の上皆で作り上げた。
暑さにもめげず皆必死で短い期間で完成させた。
先ずは図面通り作ったはずだ。
製作そして組立まで完了しいよいよ試運転。
うまくいくかなど動かして見ないことには分からない。

専務そして親父も見守る中先ずはブレーカーの電源を入れる。
短い期間で作られ組み立てられたその振動コンベアの運搬部分を皆しばらく眺める。
運搬部分トラフに載せられた運搬物は確かに振動している。
上下頻繁に動いてはいる。皆しばらく眺めるだけで誰も口を開こうとしない。

物が進まない。上下振動するだけで全く進行しないのだ。
夏の暑さにもめげず皆で作った振動コンベア1号機。無残にも失敗に終わった。
だが実のところ我が町工場はいつもこれが始まりだ。
正直最初からうまくいくとはあまり考えていない。
試行錯誤を重ねた上で順調に稼動するのが当たり前だと常に思っている。
それは私だけかどうかは分からない。
ただ、失敗したとしても誰一人として落胆した顔をしていないのは事実だ。

考える。皆で様々な意見を出し合う。
トラフに積まれた搬送物の位置は当初のままだが。既に停止している振動コンベアを
目に焼きつけ指を指し示しそして触りながら議論を重ねる。
早速改造だ。互いに気がつく部分の改造を始める。
専務も思いついた内容を即座に図面化すると言って事務所へ戻った。
納期がない。躊躇せずに改造に手をつける。
ガスで切断し溶接で付ける。その度に親父周りの職人と話し合いながら手直しを進める。
その内専務が改造後の図面を持ってきた。
その内容も同時進行だ。即実行する。素早く事を始めそして終わらせる。

遅くまでかかったと思う。改造後試運転を始めたのは涼しく感じていた。
夜中だったのかも知れない。
騒音など一切気にせず試運転開始。背に腹は変えられない。
ブレーカーの電源を入れる。振動音が即座に我が耳に伝わる。
動き出した。果たして進むのか。改造後物は進むのか。
進み出した。確かに進み始めた。しかしだ。逆だ。逆走するのだ。
皆振動するトラフの上で反対方向へと進んでいる搬送物を呆然と眺める。
しばらく眺める他なかった。
その日は仕方なく皆、その状態で帰宅したはずだ。

次の日。専務は手直しした図面を手にしていた。
それに基づき早速作り直し。今回はかなり改造するようだ。
反対方向へと逆走するのだから当初とはまるっきり逆の構造へと作り変えるというのだ。
理屈から言えばそうだ。その光景を目の辺りにしたのだから当然の結果であり
これからの改造としては至極納得できる。

確かその日は日曜日だったかと記憶している。
既に曜日の感覚など麻痺していたはずだ。
夜遅くまでかかって完成。組立後早速試運転。
皆が見つめるなか、電源は入れられ振動が始まる。
しかし、皆の苦労の甲斐もなくその物は前にも後ろにも動こうとせずただその場で上下に
振動するだけ。
前回は後ろに進んだのだから逆の構造とすれば進むはずなのに。
ところが結局元に戻る。元の木阿弥だ。
その日も落胆を隠せず夜遅く皆帰宅の途につく。

次の日。親父つまり社長は振動モーターメーカーへ相談したそうだ。
教えてくれるかなど分からないがうなく行かないのだから他に取る方法がない。
メーカーとしても製作に携わった訳ではないためヒント程度の内容でしか回答は
返ってこなかったようだ。
しかし、結局このヒントが起死回生、成功へと導くことになる。
当初は役に立つなど思いもしなかった。しかし藁にも縋る(すがる)気持ちとはこのことを
指すのだろう。
僅かなかすかな光を手探りで求めながら改造を続ける。
専務が図面化する前にそのヒントに基づき先ずは試してみる。
思いつく内容を皆出し合い先ずはやってみる。
改造終わるたびに電源を入れ動かす。うまくいかない。物が進まない。
決して諦めずに改造を続け、製作完了組立後試運転開始する。
実のところ何日か日が経過した。振動コンベアの第一号機は中々完成までには
日時が係り成功という2文字に到達しないまま試行錯誤の連続だった。

結局些細な試みで物が進み出す。
メーカーからのヒントを元に実はちょっとした改造でうまく行くはずだったのだ。
まさか誰しもがそんな簡単な改造で良いとは思いつかなかっただろうし
思い返せば当然するべき内容であったのであろう。得てして物事とはそんなものだろう。

ブレーカのスイッチを入れ物が流れる振動続ける振動コンベアを工場皆で眺める。
誰しもがほっとした安堵の様子。嬉しくもある心地よい一瞬だ。
苦労、苦心が大きければ大きいほどそのつかの間の喜びはいつも大きい。
惨憺たる月日が長ければ長いほどその爽やかなる風は長きに渡り我が町工場にそよぐ。

今回の振動コンベアは成功するのは製作開始前から分かっていた。
だが過去腑に落ちかなった点を色々と試してみた。
そのお陰で工場の職人達も又しても勉強になりそして分かった点が数多くある。
積み重なった疑問点が少しでも解決に繋がったしそして新たなる経験上の知識そして
体で覚えた蓄積された感触が頭だけではない体全身に身についたようだ。
これこそ体で覚えそして腑に落ちたといえるだろう。

いよいよ来週早々遠方での据付、本稼動となる。
多分現地での試行錯誤はあったとしても僅かなものであろう。


次はどんな腑に落ちない大物の製品の製作が待っているのか。


実は楽しみにしているんだぜ。

なあっ。専務。




それでは又です。


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2007.7.21by 博多の森と山ちゃん



2007年07月19日

7月19日 振動コンベア試運転手直し実施中。。。



振動モーター1台のみの小さな動力で搬送する振動コンベア。
搬送傾斜角度15°でも登って行く。
振動の力は計り知れず。
搬送上は何ら問題はないが最後の手直し実施中。



















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それでは又です。


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 納期がないブログあるはず。
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2007.7.19by 博多の森と山ちゃん



2007年07月16日

7月16日 朱に交われば。。。



まさか俺にもそんな事が降りかかってくるとは。
まさしく自分自身へとその行為は向けられている。
果たして全く予想できなかったことであるかと言うと。
全くの否定はできない。風の噂というか何故かしら雰囲気で身近には感じてはいたのだが。





確かに噂では聞いてはいた。
自分自身でも何かしら感じさせる出来事をまさしく目の辺りにしたことが過去ある。
決して本人の口から聞いたわけではなく又聞くことなどできるはずもない。
しかしながら周りの皆は周知の事実のごとく訝しく不審な目つきで会話している。
それは決して法治国家である日本国の法律をないがしろにしている行為ではない。
法律の範囲内である限りその行為は誰もとがめることはできない。
だがその行動は民間企業であるから法律範囲内であり、公共の人物がもし行ったとすれば
当然ながら後ろに手が回る。
悪事千里を走るというが、既に会社の人間の殆どがその行為をさぞかし自分自身の目で明確に
確認したかの如くに口角泡飛ばす。

あくまでも噂である限り事実とは言えない。
しかし、噂、特に悪い噂は恐ろしくあっという間に広がる。
又それを面白がり内容は膨らみあたかも自分の目で見たかの如く言いふらす。

確かにその人物のその一挙手一投足にはどこかしら怪しげな感触はしていた。
先ず見積りのやり方が異なる。
一方の企業へは細かく明細を提示するように要求するのだが、もう一社へは専門分野以外まで
見積りをさせ大きな金額になろうともそれほど詳細な個別金額は求めない。
実際の現地での仕事のやらせ方もどこかしらおかしい。
一方の企業へは些細な点でも指摘しそして叱責するのだが、もう一社へは大概(たいがい)
失敗をしてもそれほど指摘せず怒らない。
決して両方の会社での技術力に差は殆どないはずだが、2社への対応は異なる。
実際俺はその場にいて思うのだから他の連中が見ても多分同じ思いがするはずだ。

俺は周りの人間へは決して話してはいない。
俺の上司に当たる人物の話など誰にもできるはずもない。
もし俺が話したとばれでもすれば俺の会社の地位、立場がどうなるか分かったものではない。
例え他から聞こえてきた噂だとしても上司に関するないようであればただ頷くだけだ。
決して俺の口から何も発しないしひたすら無口になるだけだ。

これはこの会社の伝統だと嘯く(うそぶく)輩もいる。
代々偉くなった者はいずれその立場を利用しそれに満足するようになる。
そのために出世しそして社会的に偉くなるのだと当然の如く言い張る。

しかしだ。ものづくりだけを考えると常に叱責される会社はそれにできる限り対応しようとする。
指摘されるたびに手直しを繰り返しいずれ満足したものが完成する。
決して愚痴ひとつこぼさず完成にこぎつける。(陰では何を言っているかは分からないが。)
いずれその会社の技術力は一段とたくましいものになるとも思える。
可愛そうな気もするが俺には決裁する力などあるはずもなく、又上司にはむかうことすらできない。
俺はサラリーマンだ。給料をもらい家族を養わねばならない。
なるべく上司とはつつがなく表面上だけでも仲良くやっていきたい。

ある意味偏見とも言えるがどこの会社でもある行為だろうか。
確かに出入りする業者は様々だ。
しかしながら上司が決定している内容にはどこかしら訝しく思わざる点が数多くある。
指摘できるはずもないがこれからもこれでよいのだろうか。
業者にしてみれば法律を犯しているわけでなく立派な営業行為と言える。
すなわちその営業活動により注文を取りそしてものづくりを行う。納品しそしてお金をもらう。
商売活動として何ら蔑すまれる行動は全くないのであろう。
だが俺は腑に落ちない。汚くも思える。もしかすると業者へ要求しているのかも知れない。

上司の不自然に思える行為が伝統だとすれば俺がもし出世すれば分かるはずだ。
俺が業者選定の決定ができるようになればはっきりとこの目で確かめることができるだろう。
誰もが通った道なら俺にもそれは降りかかってくるの違いない。




歳月が経ち俺の上司は出世した。
但し、今までの部署からは外れた。他の部署での出世であり栄転だ。

その上司の後釜には俺が付くことになる。俺も喜ばしいことに出世ということになる。

そしてその出世は二重の喜びとなった。

あの業者の社長が挨拶にきた。今までの上司が懇意にしていた会社だ。
早速祝いに飲みに連れて行ってくれるという。
俺は見知った顔でもあるし無碍にはできなかった。

ほんの1次会で帰るつもりだった。しかし、あまりのしつこさに2次会そして3次会と
ついつい足を運んでしまう。
お金は払う気でいた。しっかりと財布には札束を忍び込ませていた。
しかし、俺が払おうとする前に既に勘定は済んでおり、社長も一切お金を受け取ってくれなかった。

一切今回はお金を払っていないのだから悪い気はしなかった。
そればかりか社長の接待費で落ちるからとの言葉に安心すらしている。
個人のお金ではないのだから良いのだろうと自分は既に納得していた。

乗り込んだ俺を見えなくなるまで見送ってくれたようだ。
タクシーの運チャンがバックミラーを見ながらそう話していた。
俺は呼んでもらったタクシーに乗り込みほろ酔い気分でよい心地だった。

何故かしら気兼ねし、深酒はしなかった。
やはり業者の社長と飲むのだから考えながら酒を体に入れたはずだ。
しかし、決して悪い気分ではなかった。
結構豪華な料理においしい酒。実のところあまり経験がない。
あんな良い店など数える程しか過去行ったことがない。

何気なくポケットに手を入れる。背広の上着のポケットに。
ふと気づく。ポケットに何か入っているのを。
俺はそれを取り出し目の前にやる。
それは封筒だった。俺には身の覚えがない初めて見かける封筒だった。
一体誰が入れたのだろう。不審に思いながらもそそくさと糊付けされたその封筒を破く。
その中身は。。。




何とたくさんの札束が入っていた。




俺もいよいよ出世したと実感する。。。




それでは又です。


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2007.7.16by 博多の森と山ちゃん



2007年07月15日

7月15日 なあ専務。。。



我が町博多いや福岡の祭り、博多祇園山笠も本日の追い山で終わりだ。
毎年山笠が終わると梅雨も終わりいよいよ暑い夏を迎えることになるのだが
今年はどうだろうか。




















俺も歳を取り職人としてはベテランに入る。
日頃町工場では自分自身の腕も振るうと共に若い職人への指導も行う。
大概(たいがい)腕で勝負する職人はひとつの工場で留まる者は皆無だ。
数社を練り歩きそれぞれの工場で腕を磨く。
鉄工所といわれる町工場でも仕事内容は様々だ。
所謂ものづくりには鉄骨、旋盤、配管、鋳物、メッキ、製缶など数多くの業種がある。
俺も何社かで職人としての腕を身に付け今現在この町工場で働いている。
ここの工場でも俺と同じ位の年齢の職人はいる。
しかし、それぞれの腕の得意分野、考え方など全く違う。
昔気質(かたぎ)の職人ももちろんいる。
無口というか言葉で表現するのが下手で、いつもしかめっ面をしている。
若い職人に対しては怒鳴り、決して教えようとはしない。
自分自身も先輩の腕を盗んで覚えたんだから、若者も当然そうすべきだと
常日頃思っているようだ。
頑固で感情的になりやすく人間として付き合いにくい。
決して自分の非は認めようとせずそれどころか指摘されれば怒りを露にする。
確かにわれわれの年代又、それ以上の年齢の先輩の職人には多かった。

しかし、次第に町工場も変化している。
確かに職人の腕は必要だ。ものづくりには必要不可欠なのは自明の理だ。
それに自分ひとりで完璧に何もかも作れるのであれば昔気質の頑固で押し通せるだろう。
ところが自分自身の腕が誇れる分野は限られる。
何もかも全て自分ひとりで完璧にこなせるわけではない。
特にこの町工場で作るものは一品一品異なるし、常に新しい試行錯誤を求められる。
専務が描き渡される図面の内容は同じ製品など殆どない。
確かに似通ったものはあるのだがどこかが必ず変化している。
同じ製品であってもどこかが変わっているため図面の内容はじっくりと眺めなければならない。

図面の内容に基づき俺たちは作っていく。
図面内容をばらし部材の切断、溶接、旋盤加工、曲げ加工などをこなす。
その図面も完璧ではなく製作途中で間違いに気づくことも多々ある。
どれどころか作り終わったのだが組立がうまくいかない。
あるいは実際動かしてみると不具合が出る。たまにはある。

常に同じ作り方をなるべくとらないように心掛ける。
どうやったら時間を短縮できるか。
どう工夫すれば同じ部材で頑丈にできるかなど俺達なりにいつも考えている。
溶接部分を曲げにすれば時間もかからず応力も稼げその上見た目も綺麗だ。

やはり頑固一徹はだめだ。
常に人の意見を参考に様々なアイデアを出しそして試行錯誤を繰り返す。
又、一人の力など限られている。
多人数で作れば早く出来上がる。
だからなるべく若い職人にもどしどし仕事をさせる。
もちろん愚痴は吐くがどしどし教えやらせる。
そりゃあ同じ若い年代としてもその人物により覚えが早い者もいれば遅い者もいる。
そんなこと当たり前だ。
それでもお構いなしにやらせる。
失敗すれば俺がカバーすれば何とかなるものだ。
他人にやらせればその人物の腕は成長するし自分も楽になる。
それに物も早く完成でき俺は他の事ができる。

我が町工場の親父はいつも言う。
若いあんちゃん達にどしどしやらせろ。
昔気質の職人根性などいらん。それは独りよがりに過ぎん。
常に新しいアイデアを考えろと。

実のところ人に仕事を任せ教えているのは専ら殆ど俺一人だ。
昔からのやり方でやっている他のベテラン職人はどうしても自分ひとりだけで仕事を
囲い込んでしまい他人へやらそうとしない。
中々人にやらせようとしない。
若者に仕事を任せ教えていけば自分は楽ができるのにといつも思う。

人に仕事をまかせきれない理由に俺は他人の失敗の尻拭いができないのがあると
思っている。
他人のやった行為に何故俺がカバーしなければならないんだ。
それならミスがないよう自分自身が最初からやれば尻拭いのための仕事が増えることは
ないではないか。
実際考えていることはそんなことではないかと内緒ではあるが思っている。

しかし、親父は一人で何もかもやろうとするその職人をいつも罵倒する。
「何で自分ひとりで作るんだ。」
「人にさせんか。若いあんちゃんが遊どうやないか。」
もちろんその場ではそそくさと若者を呼び出し指示は出すのだが。

俺は思うに先ず他人に対してどうやって教えたらよいかが分からない。
今まで他人と協力してものづくりをやってきた経験がなく、ただ作るだけに
自分の腕を磨くためだけに力を注いできた。
他人より腕の立つ職人になるため日夜励んできた結果なのかもしれない。
そんな人物からすれば何故他人と協力してやるのか。
何故わざわざ鍛えた技、腕を教えねばならないんだ。
疑問がわくかも知れない。

職人の世界も次第に変化している。
どうも時代の流れと共に変化しているようだ。
俺達が若い頃はただ作ればよかった。次から次へと大量に作ればよかった。
ただ体を酷使しひたすらその作りに没頭すれば良かった。
今はそうではない。既に大量生産の時代は終わっている。
この町工場は特にそうだ。
作り方さえ固執してはいけない。
そのための腕は必要だしそして見つけていかねばならない。
頑固は徹底した現場に求められる。
現場での常に新しいアイデアを求め常に試行錯誤を繰り返す。
徹底した現場、現物、そして現地で働く現人主義だ。
世間を騒がせるような大きな会社や研究所で開発された画期的な製品など
一切求めてはいない。
培った現場での長年の経験。今まで失敗、疑問そして問題を解決するためのアイデア。
製作のやり方の工夫。
現場ならではの発想。客先現場の人の要望。クレーム。
徹底した現場からの意見、現場主義からの発想、アイデアこそが次なる製品を生み出すようだ。

専務はいつも言う。
新しいアイデアはないか。これはどう思うか。この発想どうか。
常に意見交換を求められる。

実のところこれまで練り歩いた町工場では経験したことがない。
俺達にアイデアを求めるなど。俺達に新しい発想を求めることなんか。

今は慌しく、忙しいためアイデアを出す暇などない。
次から次へと新しい図面を専務は持ってくる。
しかしだ。その図面を眺め若者へ指示を出す際思い浮かぶことがある。
それはどんなに忙しくそして慌しい場合でもだ。ふっと思い浮かぶ。
それは今回の図面の内容からの次なる製品を。あるいは新しい製作方法。
もしかしたらこれが現場から出てくるアイデアそして発想かも知れない。
先ずは若い職人へこれはどうか聞いてみるか。
自分以外全て我が師と言うではないか。

いずれ又ベテラン職人の俺をこのブログで登場させてくれな。
なあ専務。




それでは又です。


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2007.7.16by 博多の森と山ちゃん



2007年07月14日

7月14日 全面スカート付手選別ベルトコンベア試運転開始。。。



産業廃棄物処理で使用する手選別ベルトコンベア。
荷こぼれ防止のため進行方向向かって左右全面に渡りスカートを取り付けている。
コンベアベルトとスラセ板との接触摩擦音を出さぬよう裏帆布黒ゴムコンベアベルトを
採用している。
今ベルトコンベアはベルト幅1000mm×機長10M。

















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それでは又です。


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2007.7.14by 博多の森と山ちゃん



2007年07月13日

7月13日 亜鉛溶融メッキ品を手棒にて溶接。。。



メッキ品の溶接はそのメッキを溶かしながら接合していく。
職人によりその溶接方法は様々だ。
我が町工場の若き職人は手棒溶接が亜鉛ドブメッキには最もやりやすいと言う。
亜鉛メッキの溶ける際のヒュームは大量に出る。
思わず職人の体が心配になる。
もちろん対策は打つべきだし、健康診断も欠かせない。

















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それでは又です。


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2007.7.13by 博多の森と山ちゃん



2007年07月11日

7月11日 我らが職人のアルゴン溶接の腕。。。



溶接方法には様々ある。
材質ステンレス特に薄板を接合する場合一般にアルゴン溶接でおこなう。
このアルゴン溶接の腕取得には歳月がかかる。
とにかく非鉄金属の溶接には腕がいる。

















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それでは又です。


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2007.7.11by 博多の森と山ちゃん



2007年07月09日

7月9日 コンベア式空き缶選別機。先日引取り頂きました。



スチール缶とアルミ缶を選別するコンベア式空き缶選別機。
お陰さまで無事試運転終了し、引き取り頂いた。
大手メーカーさんと比較すると安価で製作はしたが、決して製品内容、品質で負けてはいない。
その製品内容については下記動画で確認して頂ければ幸いです。

















今コンベア式空き缶選別機には様々な特徴がある。
先ずはコンベアベルト。
空き缶内の残りジュース等による化学反応での劣化を防ぐため耐油ベルトを採用している。
又、空き缶の形状は円柱状のため転がりやすく急傾斜でのコンベア搬送は難しい。
なるべく大きな角度での傾斜搬送を可能とするため桟付ベルトを使用している。
つまりコンベアベルトは耐油性桟付黒ゴムベルトを採用している。


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投入口。コンベアテール部(後部)はなるべく多量の空き缶が一度に投入できるよう
ホッパー形状としている。
又、コンベア全面に渡って荷こぼれ、空き缶がはみ出さないようゴム付スカートを
フレーム進行方向向かって両側に取り付けている。


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搬送角度の変更はある程度自由にハンドルを回すだけでできる。
又、車輪付きでコンベア本体の移動も簡単。


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ヘッドローラー(プーリー)は磁選ローラー(プーリー)を取り付けている。
このローラーでスチールとそれ以外の材質を選別する。
磁石に引っ付くものは磁気がなくなるまで運ばれ、向かって左側シュート近くで放たれ落ちる。
一方磁石でくっつかない材質の空き缶はコンベアで運ばれ何の影響も受けないまま
向かって右側シュートへ放り出される。
磁石に引っ付かないよう2分割ヘッドシュートの材質はステンレスSUS304だ。
先端に取り付けられた2分割ヘッドシュートにより空き缶はスチールとそれ以外のアルミ缶とに
選別される。


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押しボタンスイッチでコンベアの運転の操作は簡単に行える。


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インバーターを取り付けているので速度変更も簡単にできる。


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空き缶選別には他の方法ももちろんあります。
自動化するに当たって最も安価な省力化がこのコンベア式空き缶選別機です。
是非お気軽にお声をお掛け下さい。




それでは又です。


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読破。
「天国まで百マイル」浅田次郎著
お金より大切なものをこの本では書かれている。

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2007.7.9by 博多の森と山ちゃん



2007年07月07日

7月7日 冷却用噴霧器を動画で。。。そして幻想。。。の続き。。。



早速次なる製品の製作に掛かっている冷却用噴霧器。
脚光を浴びているのは間違いがない。
我が町工場ではこの噴霧器の持込デモを行っている。
お気軽にお声をお掛け下さい。

それでは冷却用噴霧器の試運転の模様を動画にて公開。

















-------------------


それではようやく先日のエントリー「幻想。。。」の続きを。


前回の最後の部分の繰り返しから


-------------


驚く。やはりそれはどうしようもない事実だ。
驚くべくして驚く。驚愕するためだけにまるでここまで歩んで来たかのように。
思わず叫び声を上げそうになる。
両目は大きく見開き口は大きく開けたままだ。
必死に抑えた叫び声は呻きへと変わっていた。
「一体。何故。」「何故目の前に。。。」


-------------


それでは続きを。。。


-------------


暗がりではあるが陰影の姿ははっきりと私の目に映る。
紛れもなくそれは人だ。
ただ一人ひっそりと佇んでいる姿にどこかしらもの悲しさを感じさせる。
次第に霧雨も止み空をさらに暗く覆っていた雲がたちどころに立ち去る。
風に吹かれ雲は懸命にそよぐ。
漆黒の空であっても私はつい仰ぎ見入ってしまう。
それには理由があった。
その答えを導き出すために私は広大で吸い込まれそうな黒い空に魅了される。
雲という闇の緞帳(どんちょう)が開くと伴にきらめく星が輝き始めたのだ。
開き始めはほんの僅かであったその光は雲がなくなると伴にその数は増え続ける。
雲の戸張はたちどころに消え空模様は満天の星空へと変貌を遂げる。
梅雨時のそれも夜の晴れ間。そうあるものではないであろう。
遥かな空が演出する奇跡を肌で感じる。

星のそこはかとない輝きに照らし出され、その姿は一層麗しきものだと認識する。
佇んだ密やかな悲しみに包まれたその姿にある感銘を授かる。
素早い空模様の変化は目の前に潜むその姿に導き出されたものであろうか。
女性だ。星明りで見える姿は紛れもなく女人だ。
陰影から姿形がありありと現れるにつれ我が視覚はその人物から離れない。

一人漂い長い髪をそよがせているその人物と私との間には川がある。
一気に近寄ることを拒むがごとく歴然と川の流れの音がさびしくひっそりと響く。
その川はこの世に存在するあらゆる悲しみ、寂しさそしてわびしさを懸命にしかし
落ち着きのある静かな流れで消してしまおうとしている。
一切の悲痛な叫びをこの川はきれいさっぱりとなくしてしまうに違いない。
川に流れの美しさは空にまたがる星の光を存分に受け取っているせいだ。
水の流れは星の輝きに相俟って美しさを存分に表現している。
そのきらびやかなる輝きの川の波の流れにいつしか我が身が映っているのに気づく。
それは誰も否定し得ない私自身であるし、その映し出された陰影を見ることができるのは
私とそして川向こうに佇む女姿のみだ。
二人は互いを見詰め合うのではなくただ川の波に漂う男女の姿に眼を落としている。
互いに近づきはしたが今だ目を合わせていない。
目を合わせることがどこかしら恥ずかしくいじらしい心地がする。
小さな子供の頃経験したであろうあの甘酸っぱいほんのりとした雰囲気が
何故だか二人を包み込んでいる。
初めての出会いのはずだが、過去幾度となく顔を合わせた懐かしさがある。
満天の星空に輝く川向こうの麗しきあの女性に初めて恋をした甘酸っぱい懐かしさを
どうしても感じざるを得ない。
私は勇気をふりしぼり顔を上げる。
私の動作に答えるようにその女人も顔を上げる。
そして互いに相手の目を探しそしてついぞ探し当てる。
目をあわせそして見つめ合う。。。

その瞬間気がつく。私は目と目が合った瞬間に気がついた。

本日は七月七日。七夕だ。

もの悲しげで私に訴えかけているその目は私をどうしようというのだ。
思わず目を逸らしたのではあるが、女性の胸の辺りに名札が掛かっているのが分かる。
思わず目に入ったその物は間違いなく名前が書かれてある名札だ。

名前ははっきりと誰しも分かるかごとくに堂々と記されてある。
私は思わずその名前を口に出して呼んでしまう。
私はその名前で美しくそこはかとないもの悲しさに包まれた麗しき女性へ呼びかけた。




「織姫~。」




それでは又です。


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2007.7.7by 博多の森と山ちゃん



2007年07月06日

7月6日 冷却用噴霧器。出荷好調です。。。



お陰さまで我が九州は福岡、博多の町工場は慌しくそして忙しい日々を送らせて
頂いている。
暇なく働ける理由のひとつにお客様の今夏の猛暑対策がある。




好評の冷却用噴霧器。


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今年の夏は通年と比較すると一段と暑いらしい。
ただでさえ暑い夏の季節での工場内作業の環境を少しでも改善することは
能率を考慮すれば必要不可欠だろう。
確かに従来より暑さを和らげる方法はあった。
ひとつが工場扇、扇風機の風による方法。
そしてスポットクーラーによる暑さ対策。
ところが昨今注目を浴びているのが噴霧による冷却。
噴霧は水を霧状にすることだが、霧が蒸発する際、気化熱発生時に周りの温度奪い気温を下げる。
いわゆる打ち水効果。
噴霧だけでは雰囲気温度が高ければそれほど効果はない。
ところがその噴霧に強い風を加えるとたちどころに周りは涼しくなる。
今噴霧器は噴霧だけでなく噴霧を強風で送ることにより、より一層の冷却効果を促進している。
ファンによる風の力は強大でかなりの広い範囲の冷却が可能だ。
それにあまり濡れない。
直接噴霧された風に当たったとしても作業着は濡れない。
それどころか、風に漂う水の霧がひんやりと涼しさを誘う。
とてつもなく心地良い。暑ければ暑いほどその効果は絶大だ。
持ち運び、移動も簡単だ。水と電源さえあればどこでも使える。

実は本日もある客先でデモを実施した。
早速注文を頂いた。有難う御座います。
皆様も先ずは体験されるのが一番です。
お気軽にお声をお掛け下さい。現場出張の上、噴霧器デモを行います。
百聞は一見に如かずどころか体験に如かずです。特にこの冷却噴霧器は。。。
もちろんこの噴霧の用途には他に消臭、防塵、機械機器の冷却、乾燥対策等で
既に活用されている。

噴霧器試運転の様子はビデオに収めています。
後日今ブログに掲載致します。お楽しみに。




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ファン、送風機。
羽根周りにいくつものノズルを取りつけている。
このノズルの先から霧が出てくる。ノズルから噴霧される。
送風機の強風によりこの噴霧がかなりの距離、範囲に届く。
写真の送風機は防塵仕様。
又、このノズルの構造は簡素で簡単だ。
俗に言うベルヌーイの定理を利用しているのだろう。


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ノズルから霧状に発生させるために必要なのが高圧ポンプ。
プランジャーポンプだ。水を高圧でノズルに送ることにより噴霧になる。
噴霧器で必要不可欠な機器。
井戸水も使用可能なように水フイルターを取り付けている。
水道ホースを差し込むだけで即使用可能だ。
他にこの高圧ポンプを使用しないでコンプレッサー圧縮空気を使用する方法がある。
その場合、使用するノズルが異なる。2流体ノズルを使用する。


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安価な冷却用噴霧器に工場扇改良型がある。
上記写真掲載の冷却噴霧器と比較すると霧のサイズは大きく濡れやすい。
風の強さもかなわない。
しかし、簡易型として値段の割には十分使用ができる。
先ずはこれを導入されるのもひとつの手段だ。
この工場扇噴霧器もビデオに収めています。後日今ブログで公開します。


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お陰さまで我が博多の町工場は他の製品の製作も目白押しだ。
明日は現場工事。盆工事も既に決定している。
仕事で夏の暑さを吹っ飛ばすだけだ。


ここで溶接の光の比較を。
先ずはステンレス、SUS304の溶接作業の様子を掲載する。
アルゴン溶接。


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次にスチール、SS材の溶接作業の様子。
CO2半自動溶接。


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どちらの光がお気に入りですか。




それでは又です。


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読破。
「脳と仮想」茂木健一郎著
目の前の存在であろうと仮想に過ぎない。
他人の心を読めるなど不可能に近い事実。
しかし、心の結びつきが魂という非科学的な用語を生み出している。
科学も所謂仮想に過ぎないのだろうか。
違う観点の発想を学びました。


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 「一体。何故。」「何故目の前に。。。」。。。前回の続きはどうしたブログあるはず。
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2007.7.6by 博多の森と山ちゃん



2007年07月02日

7月2日 幻想。。。



疲れたのであろうか。
パソコンのキーボードを叩く手には力が入らず、唯ひたすら画面を眺めている。
両手の指先はキーボードのボタンの上に置かれたまま一向に押し込まれない。
一刻も早く完成させねばならない図面描きは一向に進まず倦怠感が我が身を襲う。

大きく背伸びをする。立ち上がると事務所の出入り口の扉までゆっくりと歩む。
アルミ製の扉の取っ手の感触はひんやりと心地良い。
この際はアルミの材質記号そして熱伝導率までの思いは至らない。
其の数字は必要とされる場合のみ威力を発揮されるべきであり、さりげなくそして
そこはかとない日常の暮らしでの深い探求は決して魅力的ではないはずだ。





扉を開け階段を下りる。
外は既に真っ暗だ。事務所前のアスファルトの道路へと踏み出す前に周りを見渡す。
どの会社の事務所も明かりが灯っていない。
そのためだろうか。道沿いの電柱の高い位置から明るさを醸し出している街灯に
ひときわ輝きを感じるのは。

私は事務所周りを歩こうかと考えた。何ら目的のない歩みだ。
気分転換のために最も手軽にそして効果的と思われる動作を試みようと考えた。
事務所前の道を川の方向へとゆっくりと歩む。
街灯に照らし出されたアスファルトの黒い道を当てもなく両足を交互に踏み出す。
目的、目標などなく体が向かう方向へただ我が身を任せる。

「雨が降っていたのか。」
其の雨は霧雨であり日中の大降りの雨とは全く装いは当然ながら異なる。
僅かにそして染み入るようなかすかな雨の勢いは我が身に注ぐのであるが、それこそ
乾ききった体をめがけてゆっくりとそして静かに麗しさを漂わるためかのように。
漆黒のけだるさを感じさせる梅雨時の湿気と暑さの融合の夕闇をいくらかでも
そこから解き放つが如くに。

目の先に見える。何かが見える。
歩み始めには全く気がつかなかった。いやそこには何もなかったはずだ。
私は気がついた。ほんのりと照らし出された暗闇の私の進む先に何かがあることに。
私は必死に眼を凝らしながら前へと進む。
次第に訝しさ、不審感以上に恐怖が我が身を襲い始める。
一体何であろう。
当初は興味のみで歩んでいるはずがその歩みに勢いがなくなって行く。
しかし、決して引き返そうという気は起こらない。
それどころか我が身はそこに引っ張られるように。
まるで大きな磁石で引き付けられている感触だ。
抵抗しようにもかなわない。
歩みを止めようとも決して止めることができない。
既に逃れることが出来ないそこへと向かわざるを得ない情況へと陥っている我が身への
恐怖心が領域は広がる一方だ。

どれだけ歩んだなど最早私には考える余裕すらない。
進むにつれそれははっきりとしてきた。
前進するその先にあるものは何であるかが自分の眼にはっきりと映し出される。

人だ。ぼんやりと漂っていた暗闇の中の陰影はどうも人のようだ。
次第に街灯の光にその陰影は明確な輝きを導き出し始める。
やはり人だ。その場でひたすら立ち尽くす人間であることに間違いがないようだ。
既に全身を恐怖で覆われた我が身は引き返すことも出来ないまま立ちすくむその人物の
許へと近づく。
自分の足では歩く感触などない。自分であって自分でない人物がある目的地へと
無意識のうちに進んでいる。
漆黒の暗闇の中に佇む一人のある人物に引き付けられるように、恐怖に慄きながら
ひたすら自由のきかない我が身をさらけ出す。
かすかな震えは決しておさまらない。総毛立っている感触が自覚でき体の力は
全く入らない腑抜けだ。
お構いなしに引き付けられる我が身の眼に映り出す。
視覚は容赦なく刺激する。
否応なしに近づく。近づくにつれ恐怖は驚きへと変化する。
体全身を覆い尽くしているはずの恐れは次第に驚愕の心地へといざなう。

驚く。やはりそれはどうしようもない事実だ。
驚くべくして驚く。驚愕するためだけにまるでここまで歩んで来たかのように。
思わず叫び声を上げそうになる。
両目は大きく見開き口は大きく開けたままだ。
必死に抑えた叫び声は呻きへと変わっていた。
「一体。何故。」「何故目の前に。。。」




それでは又です。


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読破中。
「脳と仮想」茂木健一郎著


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 今回のエントリーは事実ですか。そして続きはあるのですか。ブログあるはず。
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2007.7.2by 博多の森と山ちゃん



2007年07月01日

7月1日 蒸気と過冷却水そして地球温暖化。。。



水は何も沸点に達しなくても蒸発している。
液体の表面より蒸発するため表面張力には影響される。
氷の状態であっても気化する。昇華と呼ばれるが。

又、水は0℃に下がっても氷になるとは限らない。
0℃以下の水を過冷却水と呼んでいる。
この過冷却水の蓄熱を利用し空調の冷却を図っている技術は耳にしたことが
あるはずだ。
この蓄熱のエネルギーは大きいため設備が小さくて済む利点があるらしい。





沸点以上での水の蒸発は内部の気化とされる。
沸点以下でも水は蒸発しておりそれは水表面での気化だ。
冷凍庫を見て分かるように氷でさえ蒸発する。
だが、氷が気化する場合の用語は蒸発とは言わず「昇華」と呼ぶ。
固体が液化せずに気化する。固体が液体にならずに気体へと変化することだ。

水が蒸発、気化、気体へと変化する際、空気が含むことができる水蒸気量には限りがある。
その限界まで水蒸気を含んだ状態を飽和状態といい、その際の蒸気量を飽和蒸気量と
呼んでいる。それは温度あるいは圧力により変化する。
飽和蒸気量は1M3の空気に何gの蒸気が含まれるかを示し、飽和蒸気圧力も同様だ。
温度、圧力が増加すると伴に飽和蒸気量も増す。
飽和蒸気をさらに過熱した状態を過熱蒸気と呼びそれとは区別される。
過熱蒸気の利用で最も知られているのが蒸気タービンだ。
又、水の臨界点、22.06MPa・373.95℃を超えた状態の水を超臨界水と呼ぶ。

0℃以下の水が氷、液体が固化しない場合、過冷却水と呼んでいる。
水に不純物が入っていないあるいは全く振動を与えない場合固化、氷にはならない。
確か過冷却水が氷になる固化する温度は-42℃だったと。(はっきり覚えていない。)
0℃以下であっても水、氷は気化する。つまり昇華する。
飽和蒸気量は温度、圧力により変化する。
冷蔵庫の氷が日ごとに減っているのはこの昇華による現象だ。

氷から少々話はそれるが凍結について書き加えておく。
真水(湖沼)では水面の水が4℃に冷やされるまでは対流が起こる。
しかし、4℃以下では水の密度が小さくなるため対流が止まる。
そのことにより先ずは水面が冷やされ水面より凍り始める。
一方海水は塩分の影響で凍り始めるのは、真水(湖沼)の0℃ではなく、-1.8℃程度。
最大密度の温度は-3℃以下となる。
ところが塩分の影響で対流が止まらず中々氷結しない。

参考サイト:「山賀 進のWeb site」http://www.s-yamaga.jp/index.htm



地球温暖化の影響により実際北極の氷は溶け始めている。
一時期言われた、北極、南極の氷が溶けると海面が上昇するというのは全くの嘘であった。
小さい頃習ったアルキメデスに聞けば即座に理解できたはずだが。
そればかりか、南極の海面は下がっているらしい。
「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」武田邦彦著より。

地球温暖化を考える場合、海面上昇以上に海水の循環についての議論が必要なようだ。
それは、本日の日本経済新聞のサイエンスの欄に「温暖化の地球史」に記載されてあった。

要約する。

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約九千三百五十万年前、多くの海洋生物が絶滅したのは地球の温暖化が原因だ。
激しい火山活動により大量の二酸化炭素CO2が放出、急激に温暖化され平均気温が
数度から十度ほど上昇した。
この温暖化により世界の海が酸素が欠乏し多くの海洋生物が死滅した。
海洋は通常千年単位で深海と海面付近が循環し、酸素を含んだ水が海底まで
送り込まれ深海の生物は窒息しない。
だが、温暖化が進むと北極、南極の海水が凍らなくなり循環が止まり、酸欠となった。
それにより海洋生物が死滅。
その代わりに酸素がなくても生きられる硫黄細菌が爆発的に増加。
硫黄細菌は大量の硫化水素を大気中に放出した可能性がある。
硫化水素は火山口から噴出している有毒ガスと同じで陸上生物に被害を与えたらしい。
約九千三百五十万年前の大絶滅はCO2濃度が1000PPMを過ぎた頃から始まった。
今現在の濃度は400PPM。
しかし、このまま温暖化が進めば今世紀中に達する可能性がある。

過去の大絶滅後、生き残った少数生物が進化し、新しい種が生まれてきた。
恐竜の絶滅のお陰で哺乳類が増え、人類の誕生に繋がった。
人類の温暖化活動により再び大絶滅が起きるのだろうか。

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皆さんは如何思われるだろうか。


CO2排出を抑えることは大切なことだし、この先その重要性は増す一方であろう。
CO2排出量が増えたのは昨今の出来事ではないはずだ。
産業革命以来長い年月を経た上での今現在の現象だ。
0に抑えることなど到底できない。
先ずは個人それぞれがどう腑に落とせるかが最も大切な事実であろう。
日本国でも昨今表面化が著しい嘆かわしい事実からするとなおさらであろう。
環境についてだけではないのであろうが。
「欲の突っ張り」そして「顔の面の厚み」。
この2点の克服を私は最重要課題として取り上げたい。


それでは又です。


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読破。
「虚空遍歴 上下巻」山本周五郎著
中原中也がモデルらしいが。
やはり堕落と捉えるべきなのだろうか。

読破中。
「脳と仮想」茂木健一郎著


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2007.7.1by 博多の森と山ちゃん