« 2007年05月 | メイン | 2007年07月 »

2007年06月28日

6月28日 苦楽。。。



うまく事が運ぶと何故かしら慄く(おののく)。
常日頃成功こそが問到着点とばかりに我が身を懸命に差し出しているはずだ。
実際、滑らかにそして麗しく物事が進み、ついぞ安堵の心地に至る喜びの感情の
奥底では密かなる心配、不安が顔を出し始める。





苦労を重ねるのは行き着く先にある麗しき光に包まれる自分自身を思い浮かべている
からではないのか。
決して諦めずに粉骨砕身あらんばかりの力を振り絞り事を進めるのは夢にまで見た
あの輝きを自分自身の手で摑むためのはずだ。
その際に必要な事柄には懇ろに、丁寧にかつ細心の注意を払い可能な限り曖昧さを
消し去り地道にかつ着実に決して慌てず焦らず我が身を擲つ(なげうつ)。
謙虚さに頭を下げ決して反り返らず傲慢、驕りを徹底的に排除する。
暖かで緩やかなる心地なる爽やかな心情を常に持ち、相手に対するささやかで
柔らかな落ち着きのある雰囲気を醸し出す事こそが日常であるはずだ。
目の前に聳える(そびえる)冷酷かつ冷淡で訝しく怪しい確固たる大きな遥かなる物に
ほんのちっぽけな吹けば飛ぶような存在が身に着けた服が散々に引き裂かれ
生身の体まで傷つけようとも這い蹲ってでも立ち向かう。
其処に存在するのものには決して比較という常に過去の生い立ちより植えつけられた
最たる視点は実のところ存在する気配すら感じられない。
常に他人の目に映る自分自身への侮辱、猜疑、羞恥、羨みはその存在すら無意識の上で
翻っているのであり、全く気にも留めない。いや気にもならない。

だが、真似、模倣は如何であろう。
これについては決して否定できない。
同じ動作、所作を行うことで自己満足に至りそして次なる活動へ役立てる。
それは時間の経過とその人物の展開、進展そして進歩により当然ながら次なるものへの
模倣を求めてしまう。
その時点での自分自身の希望の姿が次なるものを求めているのであれば、それは
既に過去の師匠でしかない。
そこはかとなき心情の思いが次なるものを呼び起こしそしてついぞそれに連れ添う。
留まれば其処にある保身の囁きが安寧、安逸を呼び出し体全身を覆い尽くす。
それこそが到達点とするならば決して明確ではない、曖昧で柔らかな判断で動いている
この世のそれこそ誤謬であるはずだ。
この誤りこそが明確さを伴うなら如何なる判断を下すかはそれぞれに与えられた自由なる
個人の満足の度合いこそが結論となり得る。

柔軟で潤滑なる事の運びの最中には中々心の奥底にあるそよいでいる憂鬱、鬱陶しさそして
悲しさには決して気がつかない。気がつくはずもない。
それは心が暖かな思いで満喫しているのでありまさに正反対である心の悲痛に
手が届かないいや手を伸ばそうとしないのはこの世の自然という名称であろう。

苦労の先にあるものこそが本来の楽であり、そして這い蹲っても突き進むその血と汗を
迸し(ほとばし)らせる事こそが楽という偉大なる境地に至ることができるのであろうか。
楽とは苦の中に存在するという。
今だ未熟であり青二才の我が身には到底行き着くことのできない遠い道筋のようだ。

能力と情熱をついぞ天秤にかけ、情熱こそが我が身に託され背負わされた最大なる
血潮だとの確信を常に追い求めたい。
滑らかなる事の運び。
柔軟かつ留まることのない物事の進展。これこそが実は成功の正反対なのではないかとの
思いが次第に頭を支配する。
常に遮られ、常にのたうちまわりそして常なる苦心こそが失敗の逆なるものだとついぞ
脳裏を掠(かす)める。

今まで以上に苦労を背負い込もう。その意気こそが情熱に違いない。
情熱ほど持ち続ける事が困難な2文字はない。




2007.6.27%281%29.jpg




2007.6.27%282%29.jpg




2007.6.27%283%29.jpg




2007.6.27%284%29.jpg




それでは又です。




---------------------------



読破。
「新宿鮫Ⅶ、Ⅷ」大沢在昌著
「あかね空」山本一力著

読破中。
「虚空遍歴 上巻」山本周五郎著


 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 楽したいですブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.28by 博多の森と山ちゃん



2007年06月20日

6月20日 販売。。。



やはりこの方は現地へと自分の足で通い、そして自分の耳で直に聞いている。
決して机上の空論ではない。
本日の日刊工業新聞に書かれた内容でさらに確信する。





毎週必ず目を通すこの方のコラムを今日も凝らして読む。
今回も至極納得できる。


自立型中小企業を目指して--理解と信用を勝ち取る
いかに製品を売るか 専修大学商学部教授 黒瀬直宏氏

我が町工場もほんの小さな零細企業だ。
最も苦労するのがもちろん売ることだ。
企業名に全くブロンド力がない。新規である場合信用、信頼など皆無だ。

この方はある小企業の苦労の事実を今コラム内で綴られている。


------------


信用してくれない

ある下請企業は「生かす殺さず」の親企業の管理で、このまま先行き望みない、
一発発起して自社製品の開発に乗り出した。苦労の末開発したのが水を電気分解
して消毒水を作るという画期的技術。化学薬品を使っていないので廃水処理なしで
流せる。病院、レストランへ営業に出かける。だが中小企業の名刺を出しても
院長先生は、会ってもくれない。何回かトライ後会ってくれた。
試してもらうが疑われる。機器を持ち込み水道の蛇口につなぎ実際に消毒水を
つくり信じてもらえた。こうなるまで2、3ケ月。専門の営業マンがいるわけではない。
これでは売れても年数台。

守旧的な大企業

ある中小企業が通常製品の価格は2、3倍だが海での錆びの持ちが4倍になる
製品を開発した。現在はヒット製品になったがすぐに売れたわけではない。
ある大企業へセールスに行くが会ってもくれない。気の毒になった技術担当者が
ようやく会ってくれる。様々なデータ、試験の要求で半年。次に係長、課長と会わされ
品質の証明に半年。最後に技術担当部長に到達。
いわく「品質の良いのは分かった。採用したネジが原因で万が一事故でも
起きたら私のサラリーマン生活は終わりだ。おたくと心中するわけにはいかない。」
結局採用されなかった。

有力関係者の活用

消毒水が広がり始めたのが医学者に理解者が現れたのがきっかけだ。
論文として発表され信用がついた。
さらに、民法テレビが連続3回放送してくれた。ここから引き合いが一挙に増えた。
錆びないネジが売れ始めたのが経営者がアメリカに飛び有名石油会社の推奨
ベンダーになれたこと。これで信用が付き国内の顧客獲得につながる。


---------------


このふたつの事例は至極頷ける。
どこかで耳にした話。
今では知名度のある会社へと成長したある経営者の話を思い出す。
実績も知名度もなかった時期。
ある大企業へ売り込みに行った際、「おたくの製品は海外で実績はありますか。」
「国内でない以上海外での実績があれば買います。」と言われたらしい。
今では他の大企業と手を組み成長を続けている。


黒瀬氏の結論だ。


--------------


中小企業は信用力に欠ける。大規模宣伝を行うような資金力はない。
有力関係者を味方につけ信用を獲得する。
有力関係者とはビックな人だけではない。
最初の顧客から深い信用を得る。一挙に広がるわけではないが、最初の理解者から
口コミで静かに広がっていく。最初の顧客こそ有力関係者なのだ。
中小企業のマーケィンングで一貫しているのは、個々の人との関係を深める
事だということをまとめとしておきたい。


---------------


以上だ。如何思われるだろう。
私には身につまされる部分もある。
信用がゼロの零細企業である我が町工場は今後も生き残っていかねばならない。
信用を得る事ができなければ会社の存在は危うい。
いくらものを開発し完成させたとしても売れなけでは絵に描いた餅に過ぎない。
販売力を如何に身につけるか。
そのために必要な主点を今回教えられたのであろうか。
今回もこの方のコラムを備忘録として残すと共に腑に落ちるよう何度も目に通して
おきたい。

ものづくりの世界で生き残るために。。。




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「新宿鮫Ⅶ」大沢在昌著


 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 明日は又しても遠方へ出張ブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.19by 博多の森と山ちゃん



2007年06月19日

6月19日 有難う御座居ます。。。



常にお客様の要望にあわせ考えそして対応する。
それは何も自社のみの力で行うのではない。
その分野、専門分野での卓越した企業の力を借りるのは日常茶飯事だ。






零細企業である我が町工場の力などたかが知れている。
ものづくりの分野は果てしなく広い。
我が社は広大なものづくり世界の中でほんのちっぽけな存在でしかない。
会社とは存続せねばならないし、ものづくりであれば未来永劫更なる人類の
技術進歩のほんのちっぽけなわずかな部分であろうと新しきに向かわねばならない。
常に技術は進展させねばならず停滞すれば即座に我が社は吹き飛ぶ。
日夜頭をひねり、試行錯誤を重ねもがき苦しむ。
寝床に入ろうと夢の中でまでも図面を描き続ける。
だが、如何であろう。
私ができ得ることは、ほんのちっぽけなふ吹けば飛ぶような限られた部分でのものづくりに対しての
貢献でしかない。
常に視界を広げるのは当然であるし、我が町工場に閉じこもるなど言語道断だ。
更なるものづくり進歩のためには他社、他人との接触を常に図る。

ものづくりが町工場のみで完成するなど傲慢に過ぎない。
常に他を見つめ他へ足を運び感じ取る。
2本足で歩み近づき常に感じ入る。
相談を持ちかけ教えて頂く。
ものづくりの世界は知らないことばかりだ。
常に変遷しそして常に時代と共に動いている。
必要とされるものを完成させるために、あらゆる分野の会社、そして人物へと相談を持ちかける。

決して世間を驚かすような画期的な出来事でなくても良い。
いやそんな厳かなことができるはずもない。
できることから行えばよい。
従来より存在するものの組み合わせ。
僅かでも手を加え改良したもの。
大股で急いで走らなくてもゆっくりと着実に歩む。

自分の殻に閉じこもることは危険だ。
それは保身であり自分自身を保護している。
それはいつしか停滞を招き自分自身を危うくする。
常に変貌を遂げ、遂げようとしなければそれこそ危険という最たる結果を生む。

進歩、進展するためには要望の声を謙虚に聞き、決して諦めない。
それこそが本来の糧でありものづくりの根底だ。
それは決して自分一人で解決できなくても良い。
同じものづくり同士は手を携える。
根底にある常に進展を望むものづくりを行っているのであれば、相談する相手は
即座に見つかるし、相手も答えてくれる。

ものづくりの問題はいつしか解決する。
その時点、自分自身ができなくてもいずれ誰かが行う。

これからも様々な会社そして人物に助けられながらものづくりを遣って行く。
常に零細町工場である弱者が懸命に生き残るために相談を持ちかける。


本日もそうだ。
ある分野の大手メーカーさんに同行頂いた。
お陰で受注へと繋がる。

お客様有難うございました。
そしてメーカーの方有難うございました。

本日も骨の髄で感じ入る。
技術の進展が問題解決へと繋がる。


常に私は理解している。私は既に了解している。

それはものづくりの進歩の先にあるのは笑顔ということが。。。




それでは又です。




---------------------------



読破。
「新宿鮫Ⅵ」大沢在昌著
面白いですばい。もう6巻か~。


 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 図面を一刻も早く書き上げねば。職人が遊ぶブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.19by 博多の森と山ちゃん



2007年06月18日

6月18日 欲。。。



同時にこなすことなどできるはもない。
ひとつひとつ着実に終わらせ、そして次へと進む。
それは如何に周りから叱責を浴びようが非難を浴びようが一歩一歩静かに
冷静に進むだけだ。





同時期に様々な方面から注文が舞い込む。
たいへん喜ばしいことだ。
当然ながら私はもちろん我が社皆慌しくなる。
優先順位を付ける。
先ずは私が判断し皆へと問い掛ける。
時は流れ情況は常に変化する。
その変化に伴い融通無碍に我が社の姿勢も向きを変える。
低姿勢、後ろ向きあるいは突き進む。
当初の判断はある者が行ったとしても常にその判断通りに物事が進むかというと
そうではない。
判断はその時点での出来事に過ぎず、様々な人物、完成具合、横槍あるいは人の感情までもが
更なる新たな着地点を見出す。
頑固は危険だ。
執着こそが思い込みでありその考え、考慮に一切変化を試みようとしなければ
既に停滞であり、その殻に閉じこもり必死に保守に努める。
その保身こそが変化を拒みついぞ本来あるべき姿を見失う。
本来という判断基準こそが曖昧かつ不確であるが為に何が一体有意義であるかを
摑むことは非常困難である現実が目の前に露になる。

優先順位。
その位置付けさえも既に当初の判断からははずれその時点での本来を見出すだけなのだ。

一つ一つ地道に着実に。
だが欲という人間には決して消え去らない曖昧なもの自分自身の内に歴然と存在する。
誰しもが持つものでありそれが為にその人物を形作る。
そこはかとない欲望であってもそれにつきこまれれば即座にそして簡単至極に
その人物は眩む。
目が眩みその欲という存在がさらにその人物を侵食する。
欲望こそがその人物の顔表情そして雰囲気までも形作る。
それは相手に察知されるものであり気づいていないのは実のところその本人だ。
自分自身の欲はひいては単なるわがままと同意義となりそれを行使することによる
周りの情況は一切把握できなくなる。
それ故に社会的立場、それこそ優位に立ち得る存在意義を存分に活用に
そして曖昧さを滅亡させわが身だけの欲を大いに弱きものへと活用する。
一旦、欲というわがままに冒されるとそこにいる自分の姿は一切見えなくなり
私を見失う。
欲という恐怖。
それは行使したものが社会的立場がさらわれた時点でようやく気がつくという恐ろしい
未来が待ち構えている恐怖にも通じる。
人間は常に正直だ。
顔表情に常に表れる。
欲望に酔いしれた人間こそが常に騙しに会い易い。
それは自然と仕組まれたものでありそれこそが自然なのかも知れない。

私は常に欲望高き人物から逃げ惑う。
それこそが類は友を呼ぶのであり、今だ欲に執着した哀れな拙い人物に過ぎないのであろうか。
ものづくりへの情熱と欲望との結びつき。
その先に見えるものが希望でありそして願望なのか。
ものづくり欲。その本来の姿は一体何であるのか。
今だ曖昧でそこはかとない物理用語にある「ゆらぎ」なのだろうか。


そこには決して存在しないのが名誉欲であるのは書くまでもない。




それでは又です。




---------------------------


読破中。
「新宿鮫Ⅵ」大沢在昌著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 傲慢、威張る事のはかなさブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.18by 博多の森と山ちゃん



2007年06月17日

6月17日 オゾンと図面描き。。。



南極の氷が溶けると海面が上昇する理由が今だに判らない。
水を入れたコップに氷を入れる。
この際、氷が溶けたとしてもコップから決して水は溢れない。

では海水だからか。
陸地と海水の比重の関係によるものか。
もしかすると南極の氷は名前だけで実際は他のものなのだろうか。





地上、成層圏にあるオゾン層のお陰で地球上の生物は生命を保っている。
オゾンが太陽光の紫外線を吸収し熱へと変化させてくれている。
ところがだ。
地上で発生するオゾンは猛毒だ。
植物を枯らす。
確かに世界中の森が枯れる理由のひとつには酸性雨があるだろう。
しかしながら最も植物にとって大敵なのだこのオゾンだ。
昨今話題の光化学スモッグや、自動車の排気ガスが化学反応を起こしO3詰まりオゾンを
発生させる。
窒素酸化物が空気中で化学変化しオゾンが発生するのだ。
もちろん悪影響は植物だけではない。
当然ながら動物、人体にも被害を及ぼす。

ご存知の通り、この世にはオゾン発生器なるものがある。
オゾンは猛毒であり、人体には決して宜しくないことを頭において使用するのは
書くまでもなく、その殺菌力は偉大であり今現在あらゆる分野で活用されている。

地上の身近なオゾンは猛毒だが、成層圏のオゾン層は決して破壊してはならない
地球上の生物が生きる上で必要不可欠なものだ。


参考文献「化学意表を突かれる身近な疑問」日本化学会編




----------------




先程より我が町九州は福岡、博多の町では雷と共に豪雨の空模様。
事務所のあらゆる窓を締め切り汗が額にあふれ出す。
決して窓は開けることはできない。
雨が入って来ようものなら当然ながら濡れてはいけないものが濡れる。
しかし暑い。
体全身汗が噴き出る。
下着は既にびっしょりと濡れている。
耐える。
ひたすら耐える。
まもなく雨、雷は止むだろう。
突然の豪雨だ。にわか雨だろう。じきに止むはずだ。
しかし、暑い。
窓を明ける訳にはいかない。

本日も仕事。
今月は既に2日も休んでいる。
何れも否応なしに休まざるを得なかった。

平日と何ら変わることなく早朝より一人事務所で図面描き。
内容は特殊なコンベアだ。
この製品は今だ実際動かさないとわからない点がまだ残っている。
過去の経験を参考に図面描きに勤しむ。
蓄積された過去の実績と、教えられた内容に基づき図面化する。

今回も仕様、寸法は異なる。
過去似たようなものは作った経験はあるが全く同機器を完成させたことはない。

完成させ実際動かすと教わった内容通りでない場合が多々ある。
その内容は体に染み付いておりそれを図面内へと吹き込む。
完成品は動かし骨の髄まで腑に落ちるまでその稼動は続ける。
本来は常に半完成品ではあるのだがその時点ではあらん限りの知識、腕、知恵を
振り絞って製品化を行っている。
実際動かすことにより、その内容を把握しさらに新たなる要素を付け加える。
その時点ではできなくても次回では必ず取り入れる。

教えられた内容はとても重要だ。
そのお陰で素晴らしいものが完成する。
しかしながら、実のところ常に疑いの思いが付いて回る。
確かに教えられたからこそ、その製品は完成した。
もし、ご教授なかったら先ず製品と言う称号は与えるべきものは作れなかったであろう。
頭の片隅にはさらにより良い物へとの執着があり完成品を眺めながら果たして
これが完全、完璧であるかを常に疑う。

今回もその疑いは決して晴れることなく、私の脳を駆け巡る。
遣ってみるか。
試してみるか。
何としてもその疑いは晴らさねばならない。
ついぞ新たなる試練を図面内に突っ込む。
度胸はもちろん勇気もそして覚悟も必要だ。
それは今後は試行錯誤という名に変貌を遂げそして苦労試練へとさらに変わる。
それは十二分に理解承知した上で図面化している。

果たしてその疑いは解けるであろうか。
しかしこの解決により、南極の氷が溶けると海面が上昇するとの疑いが晴れはずはない。

暑い。
事務所内はかなりの高温多湿なはずだ。
この環境であれば南極の氷は溶けその疑いは晴れるはずだが。

図面描きは、はかどらない。
高温多湿という猛毒に冒されているからだ。
決して身近にはオゾンは発生してはいないはずだ。
それを希望します。

本日の今ブログのエントリーは訳が分からなくなった。
やはりO3に冒されているのか???ヒェ~ッツ!!




それでは又です。




---------------------------


読破中。
「新宿鮫Ⅵ」大沢在昌著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 今日は誰も祝ってくれない父の日ブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.17by 博多の森と山ちゃん



2007年06月16日

6月16日 振動コンベアとお土産。。。



私は一目見ただけで興味をそそられる。
心は動揺した。
過去この方法は自分の目で眺めたことがない。

破砕後処理物を搬送中に磁選ベルトコンベアで鉄分を除去する場合
その搬送機器は黒ゴムベルトコンベアを設置する方法が通常見知っているし、
弊社も行っている遣り方だ。
しかし、私が目にしたのは振動コンベアでの搬送中に磁選を行っていた。
振動コンベアの振動体のトラフの高さを低くし磁選コンベアを横渡しする。
振動での搬送のため搬送物は均等に広がりしかも搬送厚みは薄い。
コンベア搬送中の磁選方法としては絶好の方法だ。
目を凝らししばらくの時間眺める。





雨が落ちてくるかもしれない。
どんよりとした空模様だった。
早朝の九州は福岡は博多の町は今にも雨が降りそうな天候だった。
私は自転車での行動を止め、徒歩にて駅まで向かうことを決意する。
行きは雨に濡れなかったとしも帰りが心配だ。
もし、帰社する際雨が降っていた場合、自転車ではそれこそ全身ずぶ濡れになるだろう。

親父である社長から「送って行こうか。」と声を掛けられるが、
「まだ時間はあるけん。歩いて行くばい。」との言葉を残し事務所を出る。

幸いなことに傘は差さずに約20分間程度で駅に到着する。
早朝の九州の玄関口はさすがに混雑している。
駅から出る人、向かう人それぞれ慌しく無口に歩いている。
これから仕事をする現場へ向かうべく決心を固めた顔つきで足早に大勢の人が流れている。

今回の出張はそれほど遠方ではない。
自動車で行けない距離と時間ではなかった。
だが、私一人での行動だ。
新幹線とレンタカーがパックになったレールアンドレンタカーを使用すれば割引があり
時間は短縮され、金額は自動車を高速道路を走る場合とさほど変わりない。
客先現場は到着駅からはさほどの距離はない。
長時間の自動車運転での疲れそして安全を考慮すれば当然の行動だろう。
2人以上での行動であればコスト面で自動車での行動が俄然優位に立つ。

新幹線ひかりで早めに目的地の駅へ到着し早々昼食を取る。
食事を終えるとお土産屋を素通りし、駅そばのレンタカー屋へ向かう。
説明を受け、早々レンンタカーへ乗り込む。
便利なことにナビそしてETC装置が取り付いている。
「ETCカード持ってきていてよかったな。」一人呟く。
アクセルを吹かし、駅前の広い通りへ出る。
ETC装置へはカードを早々入れ込む。
もちろん高速道路を使用するためだ。

快調に運転ができる。
道が整備され道路の標識もわかりやすい。
我が町博多以上に運転がしやすい。
この地の土地柄もあるのだろう。
黄色信号で突っ込む等危険、無謀運転は目に付かない。
道路が広く混雑が少ないせいもあるのだろうか。

高速道路のインターチェンジを降り待ち合わせの場所へと向かう。
わざわざ迎えに来て頂く。
運転される車の後を追い現地へと向かう。
山手の方向へと向かう。
だが、決して入り組んだ判りにくい場所ではなかった。

到着早々工場内を案内される。
先ずは今回の案件である振動コンベアが実際稼動されている場所へと向かう。
先頭に記したように振動コンベア上で磁選されている。
全て海外製だと教えられる。
かなりの規模の工場だ。
設備も大規模だ。
しかし、工場内で働いている人数はわずかだ。
どこの工場でもそうだが、いかに人間の数を減らせるか。
会社運営するに当たって当然取られる手段だ。
人件費以上に機械コストがいかに安価であるかがありありと目の前に表現されている。

一旦、工場を後にし休憩室で打ち合わせを行う。
椅子に互いに腰掛けた。
私は鞄から資料を取り出し机の上に差し出す。
しかし、客先社長より開口一番叱責に会う。
「他の業者は電話したら次の日には飛んで来たよ。」
「お宅と同じ博多から。」
その言葉を耳にし、私は正直驚いた。
心の動揺は隠し切れない。
まさか即座にこの地遠方まで来訪するとは。
確かに日帰り圏内ではある。
高速道路をひた走れば自動車で来れない距離ではない。
しかも2人で来たと言う。
引き合いが来た時点でその行動が取れるという事に私は心を動かす。
既に注文が前向きだとの反応がない時点でそれだけの行動を取れるとは、
十分に見習わなければならないと自負する気持ちが私を襲った。
日帰り圏内であれば、引き合いがあればその地へと向かう。
その行動力には私は舌を巻かざるを得なかった。

今回の案件での最も重要な点は金額と納期だ。
特に納期については短縮を望まれている。
金額は現金一括。それも検収時に即時払いという条件ということもあり
強い値引き要請がある。
専務も同席されその勢いに圧倒される。
私は即答を避け一旦、会社へ戻り返事することに。
その場所、その時点での回答をしないことが、弊社、会社のとっても当然然るべき行為
でありそれは過去の経験より自然と取り得た行動だ。

他にも宿題を頂き客先工場を後にする。
だがこの宿題は難問だ。即座には回答ができる代物ではない。
レンタカーに再び乗り込み今回は行きとは反対の道を走る。
非常に走りやすい。
整備された道路。交通マナーの良さ。
我が町、博多の町との違いを肌で大いに感じる。

駅に到着しレンタカーを返却する。
次の行為は出張の際必ず行う行動だ。
お土産屋に寄る。
事務所、工場そして我が家向け計3ケの小さな箱詰めの名産を購入する。
手荷物は増えるが必ず出張の際は買う。
習慣化されていることに気づく。

新幹線ひかりの車内ではひたすら読書に没頭する。
あっという間に帰って来た心地だ。
やはり雨は落ちていた。
博多駅の外の雨の地面を打ち鳴らす音は決して小さくはなかった。
傘の取っ手にお土産袋をぶら提げ既に暗くなった博多の町を歩む。

ズボンの裾は濡れながらも事務所へ辿り着く。
今だ明かりが点っている事務所の階段を上る。
事務員さんが帰り支度をしている途中だった。
「失礼します。」との声が響き終わると事務所には私一人となる。
鞄、ヘルメットと一緒に机の上にお土産も置く。
袋からお土産を取り出し3つ並べ置く。
「ひとつは我が屋へ持って帰り、残りは明日渡すか。」
無事会社へ戻った安堵に大きく息を吐きながら呟く。


次の日。
3つの手土産よりももっと大きなお土産を授かる。


ファックス機より注文書の書類が届いた。


又してもより一層慌しくなるとです。




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破。
「新宿鮫Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ」大沢在昌著
後になるほど読み応えがある。
Ⅳは直木賞受賞です。



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 お土産は既に口にし、注文のお土産に既にてんやわんやブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.16by 博多の森と山ちゃん



2007年06月13日

6月13日 ウレタンローラーと雨。。。



今回は金属芯に樹脂を巻き付けるのではなく、ウレタンの丸棒そのものを加工する。
ブッシュを両端にプレスにて圧入することにより完成。
もちろん柔らかいウレタンの旋盤加工は苦労する。



2007.6.13%281%29.jpg





明日は新幹線による出張だ。
到着駅よりはレンタカーで待ち合わせ場所まで向かう。
ふと気がつく。
身に着ける服がない。
今回も客先工場、現地へ入るためヘルメット片手に作業着で向かう予定だ。
いくら作業着とは言ってもそれなりの余所行き用の服だ。
自分なりには区別はしている。
但し、世間の目は如何なるものかは窺い知れない。
ところがだ。
本日の客先訪問時に作業着を汚してしまい全て使いきってしまった。
明日装着すべくものがない。
先程ようやく気が付き事務所前に置かれた洗濯機へぶち込む。
あいにく外は雨模様。
しかし、余所行き作業着は乾きやすい材質だったはずだ。

洗濯機の脱水が終わり干すべくハンガーにかける。
ところがズボンを干すには洗濯バサミが必要だ。
いつもの置かれた場所には見当たらない。
周辺を隈なく捜すが見当たらない。

決断する。
ズボンを事務所の机の上に広げることに。
ズボンを大きく広げそのままとすることに決心を固め早速実行した。
果たして乾くだろうか。

天気予報を確認すると、
明日は九州は福岡、博多は雨の傘マーク。
同じく出張先も雨の予報だ。

私は安心した。
雨であれば好都合だ。
これで全く不安、心配なく明日を迎えられる。

作業着が例え乾かなく濡れていても雨の空を指差し、言い訳できるではないか。

「雨で濡れました。」と。




2007.6.13%282%29.jpg




2007.6.13%283%29.jpg




2007.6.13%284%29.jpg




2007.6.13%285%29.jpg




2007.6.11%281%29.jpg




2007.6.11%282%29.jpg




2007.6.11%283%29.jpg




2007.6.13%286%29.jpg




2007.6.13%287%29.jpg




2007.6.13%288%29.jpg




2007.6.13%289%29.jpg




2007.6.13%2810%29.jpg




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破中。
「新宿鮫Ⅲ」大沢在昌著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 本日は早く帰宅する約束があるためこれでお暇(いとま)ブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.13by 博多の森と山ちゃん



2007年06月12日

6月12日 封筒。。。



今日は封筒は返却されなかった。
手許に戻らなかった事は過去一度たりともない。
担当者が変わったせいだろうか。
今回は「封筒は持って帰ってもよい。」との発言はついぞ私の耳には伝わらなかった。





本日は自転車で会社の事務所を出る。
既に梅雨入りしてもよい季節頃だが、空を見上げると青色の背景に
白い雲が散らばっている。
一向に雨が降る気配は感じられない。
私は風を切るべく2輪車のペダルを左右交互に踏み続ける。
6月を過ぎやはり暑さは増したようだ。
ネクタイを回した首筋に汗が滲み出る感覚がわかる。
晴れ渡った空の下で自転車を先へと進める。
周りの風景が飛んでいく様子にどこかしら心地よさが体を包みこむ。
自動車の窓越しに映える景色の動画ほどの素早さはない。
そのため目に映る生きとし生けるものを明確に認識ができる。

額の髪の生え際に汗が浮かび上げる頃には自転車から降り、両手でハンドルを握り
2本足を大地に交互に着地しながら駐輪場へ向かう。
パイプとパイプの間に前輪を差し込むと、料金ボックスから出ているワイヤーロープを
自転車の前輪へ巻き付けロックすべき穴へと差し込む。

駅の駐輪場を離れると地下鉄に乗り込み目的地の駅へと向かう。
電車から降り、改札口を出る。
やはり人が多い。様々な年齢層そして老若男女の人々が歩いている。
ここは九州一の繁華街の中の地下街。
人ごみの中を通り抜けいよいよ本日の目的地へと足を向ける。
途中での鼻の嗅覚を存分に刺激したきつい化粧の匂いはしばらくは消え去ることがなかった。

いよいよ到着だ。
いつも行うように1階のロビーのソファーに腰掛ける。
手に持った鞄から今回の資料に目をやり、今回の開始時刻を確認する。
早い。
まだかなり時間がある。
その資料を鞄へ詰め込むとその代わりに文庫本を取り出す。
本のページをめくりながらも私の横に座っている2人の人物の様子が気に掛かる。
二人とも背広を着込んでいる。
年齢は私よりも一回り上のようだ。
二人とも囁く様に会話している。
わざわざ声を落とし話をするため余計に気になる。
本を横目にその会話に聞き耳を立てる。

やはりそうであろうか。
この場所独特のこの場所だからこそ耳にできる会話であろうか。
もしかすると聞こえてくる数字は人をはばかる内容では。
訝しくもそして怒りにも似た感情が沸き起こる。
今だなくなっていないのであろうか。
やはり根本からなくす、根絶することは不可能に近いことなのだろうか。
もし、事実だとすると。
この二人の目つきは獲物を追う獰猛さに輝いているかのようだ。
果たして会社を存続するためひいては生活の糧を得るためには致し方のないことで
あろうか。

そろそろ時間だ。
既に二人の人物は立ち去っていない。
周りを気にしながら消え去る様子は今だ脳裏から消え去らない。
階段を登りその場所へと向かう。
既に何人かは入口ドア手前の長椅子に座っていた。
「業者間会話禁止」と大きく書かれた張り紙にめげずに既に話し込んでいる。
次々と参加すべき人物が空いている椅子の隙間を埋めていく。
見知っている人達もいるのだろう。
挨拶する声が廊下に響く。
私は一切顔を上げずに手にした文庫本に目をやる。
どれだけの時間が経過したであろう。
ドアの上に配置されたスピーカーから部屋に入るようにとの声が
そこらじゅうに反響する。
その声に椅子に座り待ちかねていた皆は一斉に立ち上がる。
部屋に入ると先に入った者から奥の椅子に座る。
椅子の前には机が配置されている。
机の両側には敷居が張り巡らされ、隣の様子を簡単には窺い知れない構造になっている。

今回は10人か。

実のところこのために取られる時間は仕事上支障をきたす。
確かに年に何度かは自社の案件とはなる。
時間設定にはこちら側の事情など一切考慮があるはずがない。
取れるはずもない案件のためにも何度も足を運ばねばならない。
今回も金額を提示するメーカーの意向により多分取れる業者は確定済みだ。
赤字を出してまでもとろうと思えばできないこともない。
しかし、そこまで遣ったところで次に果たして案件が転がり込むかどうかは
皆無に等しい。
取れないと判っていても参加しないことには、次からは声が掛からなくなる可能性がある。
過去我が社は不参加届けを出した過去はある。
それは何かしらの事情がありその理由をはっきりと提示できる場合のみだ。
今回のように別段参加できない事情がないのであれば当然足を運ぶべきだ。
取れるあるいは取れるかも知れないと思えば自然と足は向く。
だが殆どは仕入先から金額提示があった時点で既にはっきりと認識ができる。
やはり時間の無駄である。
その参加会場までの往復時間。電車賃。人件費。
全てに何の価値も生まない。
図面描き。客先訪問。我が町工場へ足を運ぶ。
いくらでも自分にはこなさねばならぬ仕事がある。

しかしながら、一年間に何件かは我が社の受注案件となる。
何故自社が受注できるかは訝しく、怪しくそして不思議にさえ思う。
しかし、入金は早い。
それに現金だ。
かなり魅力的ではある。

いつもながら2年に一度の入札資格申請時は思い悩む。
全く一度たりとも取れなければ意図も簡単に中止すれば済む。
現実には何度かの幸運が巡って来る。

担当者の指示通りに10社皆入札書を封筒に入れ差し出す。
担当者前の机に全て入札書が置かれると開封が始まる。
今回は無理だとの認識ではっきりしているため何ら心の動きはなかった。
待つ間いらいらする心地でさえあった。

いよいよ開封結果の発表だ。
次々に会社名と金額が耳に聞こえる。
金額が高い会社より発表される。
我が社は最後から3番目だたっと思う。
入札落札決定後、落札業者は担当者に呼び出される。
この時点で他の者は退席してもよい。

一人、二人と三々五々退室始める。
だが私は待った。その部屋にとどまり待った。
担当者から発せられるであろう言葉を待ち望んだ。
しかし、発せられない。
発せられる気配すら感じられない。
とうとう私は痺れを切らし担当者を目で追いながら退室した。

いつもと違った。
過去必ず担当者から声が掛かった。
そのお陰で無理して参加した甲斐があったようなものだ。
何の甲斐性もないと判っているのにわざわざお金を出して参加しているのだ。
利益が全く生まれないとわかっているのに。
いや損失を出すとわかっているのにわざわざ足を運んでいるのだ。
もしかするとそれがあるからこそ参加していたのかもしれない。
返却されるというその行為を粋に感じ遣って来ていたのかも知れない。
それが今回なかったのだ。

入札書は必ず自社製の小さな封筒に入れ差し出す。
その小さな封筒には必ず自社の会社名が記入、印刷されている。
たかが小さな封筒だろうがお金が掛かっているのだ。
その封筒はわずかな時間入札担当者の手許で使用される。
わずかな時間だ。
決して糊付け、セロハンテープでは封はしていない。
まだまだ使える。
これからも十二分に活躍をさせることができるのだ。
残念だった。
しかし、本来はその物ではない。
その心遣い。その行為。その粋な計らいこそが生き延びて欲しかったに過ぎない。
気づく。気づかないは人それぞれだろう。
それはやはり常日頃の心配りの表れだろうか。
たかが封筒。されど封筒なのだ。
その封筒そのものには計り知れない心模様が隠されたあったはずなのに。
その模様が今回は無碍にされてしまったのだ。


次回の入札では提出する封筒に自分の似顔絵を描こうかと思い悩んでいる。
さすればきっとその封筒に隠された切なる思いが伝わるだろう。




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破中。
「新宿鮫Ⅲ」大沢在昌著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 遠方へ出張の際は割引があるレールアンドレンタカーは至極便利だ。
 明後日は遠方出張ブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.12by 博多の森と山ちゃん



2007年06月11日

6月11日 コーティング剤と夢うつつ。。。



高温対策に頭を悩ます。
ついぞ行き当たる。
日頃付き合いのある方に教えて頂き、直接電話を掛けた。
液体セラミックのコーティング剤。水性、無機質。
コーティング剤とは言っても塗布方法はそんなに難しくはない。
下地にケレンを施し塗装後、高温で乾燥させるだけ。自然乾燥はあまり効果がない。
耐熱温度は約2000℃。鉄、非鉄金属の高温酸化を防止できる。
実際、大手製鉄、電力会社での実績がある。
反射性があるため、炉内のキャンバス、耐火煉瓦の劣化防止にも使われている。
値段は少々高いが、長い目で見ればかえって安く付く。
後は実際に使用し、腑に落とすだけだ。





本日も会社に行くべく早朝目を覚ます。
体を起こし細心の注意を払い寝室を静かに出る。
襖を閉める際も全神経を我が右手に注ぎ、静粛さを保つ。
決して我が嫁様だけは起こすわけにはいかない。
それだけは何があろうと私の決心を揺るがすものは何もない。

襖を締め切るがどうもおかしい。
本日の早朝の自分はいつもと違う。
体の具合がおかしい。
頭が割れるように痛む。短い時間でも立っていられない。
呼吸する度に頭を両側から鈍器で叩かれているかのようだ。
かなり痛む。強烈だ。

頭痛の頭を抱えたまま、電話が置かれた棚の扉を開ける。
手探りで捜し目当ての頭痛薬を取り出す。
2つの錠剤を手に取るとコップに水を注ぎ一気に飲み干す。

しばらく自分の体の様子を見よう。

その部屋のテレビの前に置かれたソファーへ雪崩れ込む。
今だ割れるように痛む。
ズキズキと心臓の鼓動のリズムとともに頭を強い力で打ち鳴らす。
ソファーに横たえ、その痛みに必死に耐える。

どのくらい時間は経過しただろうか。
次第に痛みは治まり始める。
頭痛が緩和されると伴にまぶたが落ち始める。
薬が効き始めたのだろう。
自分自身の体の感覚がなくなりいつしか意識すらも朦朧とする。
既に眠ってしまったのだろうか。
横たわったその体は存分に柔らかなソファーに包まれいつしか夢心地へといざなう。
寝っているのだろうか。
いつしか自分という意識は最早そこにはなかった。

意識がないまま既に我が九州は福岡、博多の町工場の中にいる。
周りの職人はそれぞれに懸命にものづくりに腕を振るっている。
私も作業着を身に付け被り面を頭に取り付け、右手には溶接機のトーチを抱えている。
目の前にはこれから組み立てられるであろう部品が所狭しと置かれいる。
私は早速被り面を被り先ずは何点か溶接点付けを施す。
何年ぶりだろうか。溶接を行うのは。
被り面の感触。手に取るトーチの握り心地。
体を屈め右手を溶接する地点へと運び光を輝かせる。
トーチのレバーを押し、炭酸を出しながら同時に溶接ワイヤーも導き出される。
溶接される接触面の閃光は被り面の色ガラスを通して我が目を刺激する。
仮付けが終わると後は全溶接。ひたすら溶接トーチを走らせる。
そのトーチが走る箇所は溶接ワイヤーが溶け金属と金属が接合される。
その様子はあくまでも色ガラスを通してでしか確認できない。
日頃鍛えた腕と勘でいとも簡単に右手を接合される直線を一気に走らせる。
ただ付ければ良いものではない。
存分にワイヤーを溶かしそして傍目よりは綺麗で鮮やかだと頷かせねばならない。
もし、溶接面が割れ、はずれでもすればそれこそ恥であるし、給料などもらえない。
それで飯を食っている訳だ。腕ひとつで飯を食らっている立場だ。

久しぶりだ。
自分の腕を振るえることの嬉しさを体全身で味わう。
自分自身の体を使うことにより製品が完成に近づくものづくりの醍醐味を存分に味わう。
体は決して忘れていなかった。
体でやはり覚えていたのだ。
溶接をやめて既にかなりの期間が立つ。
工場で職人と一緒に溶接、ガス切断、旋盤、シャーリング、のこ盤、ボール盤などで
懸命に自分自身の体でものづくりに励んでいた頃が走馬灯の様に頭を駆け巡る。
体全身で味わう感触につい感傷に浸る。

次はかち上げだ。
上向き溶接だ。果たして今の自分にこの技ができるだろうか。
確かに下向きの溶接は難なくこなした。
だがこの技は難しい。
下方向から上に向かって溶接接合面を走らせる。
微妙な感覚が必要で下手するとくっ付けるところか溶接ワイヤー溶けた部分が下方向へ垂れる。
接合面へ溶けて接合されているのではなく、溶けた溶接ワイヤーをひたすら垂らすだけに
なりかけない。
何点か点付けが終わるといよいよかち上げ溶接だ。
果たして体は覚えているのか。
緊張しながらも右手に溶接トーチを持つ。
一呼吸を置くと、溶接ワイヤーを接触面へ当てる。
閃光が走る。
被り面の色ガラスを通してそのまばゆい光を我が目で感じ取る。
このまま走ろう。
右手をジグザクに動かそうとしたその瞬間。
私の肩を叩く感触に気づく。
確かに何者かが私の肩を軽く叩いている。
私はその感触に驚き思わず振り返る。
叩くのに気付き即座にその方向へ顔を向けたはずだ。


眠っていたのだろうか。
目を覚ましたのだろう。
上げた顔の先にはパソコンの画面から光が注いでいる。
まぶしさはあまり感じずに画面の様子が目に入る。
即座に周りを見渡す。
それは日頃活動、仕事をしている見慣れた光景だ。
会社の事務所だ。
いつもの日常と何ら変わりない。
私は椅子に座り机にはキーボードそしてマウスが置かれてある。
やはり眠っていたようだ。
しかしあの感触は今だ残っている。
確かに誰かが私の肩を叩いたはずだ。
それは誰かが私を起こそうとしていたのだろうか。
だが事務所内には誰もいない。
私一人パソコンの画面に向かい図面を描いていたようだ。
気になり思わず後ろを振り返る。
しかし、誰もいない。その気配すらない。

眠気を払うがごとく先ずはマウスを右手に抱える。
キーーボードには左手を遣り顔は画面へ向ける。

図面が描かれた画面をしばらく眺める。
どれほど時間は経過してだろうか。
意識的に画面に見入る。

その図面には全溶接の記号が記されてあった。




2007.6.11%285%29.jpg




2007.6.11%286%29.jpg




2007.6.11%287%29.jpg




2007.6.11%288%29.jpg




2007.6.11%289%29.jpg




2007.6.11%2810%29.jpg




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破。
「新宿鮫Ⅱ」大沢在昌著
一気に読める。

読破中。
「新宿鮫Ⅲ」大沢在昌著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 感じるだけですブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.11by 博多の森と山ちゃん



2007年06月09日

6月9日 ベルヌーイの定理は腑に落ちるのか。。。



ファンに関する製品、送風機あるいは熱風発生機等の機種を選定する場合
最も重要な要素は風量と静圧だ。改めて書くまでもないのだが。
このふたつの要素から流速、風速あるいは搬送速度を導き出す。

この流体の速度から圧力との関係を詳しく比較検討する場合が多々ある。
例えば送風機とコンプレサーから発生される圧縮空気との比較。
用途に圧力が必要なのか。あるいは風量が必要なのか。
使用電力は如何なものか。
コンプレッサーは電力数が大きくなりがちな上、メンテナンス費用が掛かる。
なるべく送風機、ファンを使用したいがより圧力が必要であればやはり
圧縮空気使用せねばならない等。

常日頃、何も詰まっていない頭を悩ませる。





空気、水等の流体の速度と圧力の関係を具体的に間近に見れる現象として
キャビテーションがある。

具体的に書くと。

水道の蛇口にホースを取り付ける。
コックひねるとホースの出口から水が出てくる。
そのホースの途中を手の指でつぶす。
そうするとどうなるか。
ホースから出てくる水に白くにごったような泡が一緒に出てくる。
これがキャビテーションの現象だ。
ホースを指で押さえた部分は水の速度流速が増す。
そうなると水の圧力は下がる。
その際圧力が下がることにより水の分子が気化し泡が発生しているのだ。
高い山に登ると大気圧が下がる為、水の沸点が下がるのと同じ現象と言える。

水、空気などの流体は速度が増せば圧力は下がり、逆に速度が落ちれば圧力は上がる。
これはベルヌーイの定理と呼ばれている。
流体のエネルギー保存の法則を表しているのだが。

私は確かにこの定理は頭では理解しているつもりだ。
しかし、何事においてもやはり腹に座り腑に落ちないことには本来理解したとは言えない筈だ。
今、現在まで私はこの定理に大きな疑問を抱えていた。
先に記載したキャビテーションの現象は目の前で現れるのだから確かに納得はできる。

だがどうしても腑に落とすことができない現象がある。
一体どう理解しそして納得すればよいのか。
流れが速いほど圧力はあるとの判断が可能な現実が実際、存在するのだ。

その具体例を記載する。

外を歩いているとする。
風は向かい風だ。こちらに向かって吹いている。
先ずは前方から速度が遅い弱い風が吹いている場合。
一方強い風、台風並みのとてつもなく早い風速がこちらに向かって吹いていた場合と比較すると。
当然ながら風速、速度が速い風にあたった場合の方が強く感じる。
詰まり強い圧力を感じる。
台風のような強い風には吹き飛ばされそうな大きな圧力を受ける。
そうなると、流速が早いほうが圧力が強いという結論へと至ってしまうではないか。
やはり「速度が大きいと圧力も高い」とあの「速度が大きいと圧力は小さい」ベルヌーイの定理と
真っ向から勝負することになるではないか。

ところがだ。
実はそうではなかったのだ。
その答えを「流れのふしぎ」日本機械学会編の書籍に記載されているのを目のあたりにする。

風、空気の流れ詰まり流体が私にめがけて進んでいた。運動していた。
私自身は決して流体、風ではない。
前方よりの風を私は体全身でせき止めているに過ぎない。
私は体を張って流体を遮っていた訳だ。
せき止められると当然風は速度はなくなる。
これは流体の運動エネルギーがせき止められる事により他のエネルギーへ変わったと言える。
運動エネルギーが私の体に当たることにより圧力のエネルギーへ変化したとも言える。
遮ると速度が早ければ早いほど圧力は高い。
風が強ければ強いほど私の体に働く力は大きくなる。
私自身は決して流体、風ではない。
私が風を遮って大きな力を受けているということになる。
ベルヌーイの定理はあくまでも流体の内容について述べてある。
決して私の身上、心情、新庄を述べている訳ではない。
そうなるとベルヌーイの定理は間違いはなく腑に落とし腹に据えねばなるまい。

だが、今ひとつの感がどうしても自分自身を襲う。
もっと奥深く納得するのはどうすれば、どう対応すれば良いか。

そこで常日頃何も詰まっていないはずの頭を又しても悩ませる。


そして。
ついぞ出た。
結論が私の脳細胞から浮かび上がったのである。
これでようやく腑に落ちいずれ腹に据えることになるであろう。


ようし。私が風になるぞ~っ???




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破中。
「新宿鮫Ⅱ」大沢在昌著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 風による処理物の攪拌は圧が大きい送風機で十分かどうか実際試してみる必要がある
 ブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.9by 博多の森と山ちゃん



2007年06月08日

6月8日 酸素ランスと発想。。。



現場作業での鉄、軟鋼の切断にはガス溶断器を使用する。
それは酸素、アセチレンあるいはLPガスと切断トーチでの組み合わせだ。
アセチレン、LPガスで先ずは切断すべき鋼材を燃焼するまで加熱する。
鉄は燃焼すると酸化鉄となって溶融する。
それを酸素で吹き飛ばすことにより切断する。

だが、この方法では非鉄金属の切断は不可能だ。
では他に方法があるかという問いに対してはもちろんあると回答する。
我が九州は福岡、博多の町工場の職人は現場での非鉄の塊等を溶断する際には
酸素ランスを使用する。





現場にて非鉄金属の塊を切断する際に使用する酸素ランス。
これは棒状のものでランスあるいはランス棒とも呼ばれる。
構造は金属パイプ内に鉄線が入っている簡単なものだ。
これを着火させ酸素を送ると酸化し高温となる。
ランス先端は4000℃程度らしい。
ランスそのものを燃焼、酸化させながら相手を切断する。

先に記載したガス溶断器と同じような原理で酸化反応を利用している。
アセチ、LPガスの変わりにランスそのものを対象物に当てより高温で溶かす。
それを酸素で吹き飛ばすことにより切断する。
ランスそのものが酸化反応による高温発生のため対象物は鉄に限らない。
非鉄金属、非金属、コンクリートの塊まで切断することができる。

我が町工場でもたまにランス棒を使用した切断の依頼がある。
ランスそのものは高価ではない。
ランス棒と酸素ボンベがあればどこの現場へも出掛けられる。
しかし、高温、燃焼利用の作業のためそれなりに危険は伴う。



-----------------------



やはりその協議は私の意見に対する反論から始まった。
この人物は相手が顧客であろうが技術的に間違いがあれば容赦なく指摘する。
だからこそ声を掛けたのであり、だからこそここまで来てもらったのだ。
年齢は私よりも若い。
だがその専門分野では卓越した知識と発想まで持っている。

今回もそうだ。
私一人で改善策を搾り出す以上にこの人物の意見を取り入れた方が
より素晴らしい結論に至ると確信すらしていた。
私の質問に対して即座に反応する。
鞄から資料そして電卓を取り出し計算式を呟きながら電卓の数字を指の先で叩き始める。
その行為が終わるとその結果を私に説明する。

その件については両者様々な意見を交わしあい話を進める。
又しても、私の当初の考えとは全く異なる結論となる。
今回も予想だにしなかった内容で終結を迎える。
ノートに書き出した今結末を眺めるだけでもこの人物を呼び出した甲斐があった。

次にいよいよ本題だ。
先ずは予想した通りの言葉がその人物の口から聞こえる。
「これはやめたほうが良いです。失敗は目に見えています。」
この人物を呼んだのはこの答えを聞くためではない。
私は角度を変え同じ内容の質問をする。
「やはりやめたほうが。」との言葉を口にする。
私は又しても別な方向からの質問を浴びせる。
相手の反応にあまり変化はない。
それでも同じ内容の質問をしつこく行う。
相手は黙り込む。

私はわざと話を脱線させ全く異なる会話を持ち込む。
これまでの途切れ途切れの話し模様から弾んだ会話へと変貌を遂げる。

突然又しても話を戻し別の方向から問い掛ける。
その頃には「やめたほうが」と言う言葉が相手の口から出てこない。
「どうしてもやりたいと。」と発している私の顔を眺め考え込む。

私は相手を見ずに「何か方法ないかいな。」と一人心地で呟く。
しばらく沈黙の静かな時が流れる。
今回先に口を開いたのは私ではない。
ついに私の期待していた言葉が耳に入る。
「失敗するかもしれませんがこの方法はどうですか。」
私は満面笑みを浮かべ何度も頷く。

自分自身物足りなかった。
この人物はこれ以上の発想ができるはずだ。
私は頷きながらも相手が紙に書いた漫画絵を指しながら反論する。
それについて即座に反応が返ってくる。
その反応の早さにはいつもながら驚く。
しつこく何度も質問そして反論を重ねる。

やはり素晴らしい。
この人物は紙に様々な漫画絵を書きながら説明を始める。
こんな発想は私は到底できない。
最終的にはこの人物の一人舞台となる。
結局のところ十二分に納得しうる内容で終結を迎える。
この結果を待ち望んでいたのだ。
やはり期待通りでありこの人物と一緒に仕事を進めるのには間違いがない。
二人とも全く異なる視点からの発想。
その発想の融合こそが今回のものづくりの基点となるはずだ。

結論が出た後、私はその若き人物へ質問する。

「ではこの装置。お宅の製品使う必要あるかいな。」

それには不気味な笑いを浮かべはっきりと即座に答えた。

「ありません。」と。




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破中。
「新宿鮫Ⅱ」大沢在昌著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 私はあれに関しての発想には自信があるのだがブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.8by 博多の森と山ちゃん



2007年06月07日

6月7日 噴霧による冷房。。。



最近特に脚光を浴びているのが噴霧。
噴霧とは水をミスト状、ミクロンサイズまで細かくしそれを利用する。
実際に防塵、消臭、冷却等の効果が実証されている。

これからの季節。暑い夏に向けて冷房対策が必要だ。
噴霧による冷却は水が蒸発する際の周辺の温度を奪う気化熱によるものだ。
俗に言う打ち水効果だ。
この噴霧に風を加えると冷房効果は一段と上がる。
決して濡れる事がない。
実際の2種類のファンによる噴霧による冷房の様子をビデオに撮っている。

















噴霧自体を作り出すにはいくつかの方法がある。
今回は噴霧にファンの風の力をプラスさせた冷房効果について記載したい。
ファンの使用方法にはビデオ内容のように2種類がある。


ノズルを取り付けた一体型ファンの噴霧

これはファンの周辺にノズルを取り付け高圧ポンプで噴霧を作る。
ファンによる風の力でそのノズルで作られた噴霧を遠くまで吹き飛ばしている。


2007.6.7%281%29.jpg


2007.6.7%282%29.jpg




遠心ファンによる噴霧

水ポンプにより吸い上げられた水が高速回転している円盤へ辿り着くと
円盤の遠心力で噴霧となる。
円盤後ろの高速回転している羽根の風の力でその噴霧を遠くまで吹き飛ばしている。


2007.6.7%283%29.jpg


2007.6.7%284%29.jpg




噴霧を作るだけでも冷却効果はある。
ミスト状のミクロンサイズの水が蒸発する際の気化熱利用によるものだ。
しかし、この噴霧だけではせいぜい3℃程度しか下がらない。
この噴霧を強い風をプラスすると体感温度はかなり下がる。
噴霧と風による冷房はかなりの効果があるようだ。

これからの季節。暑い夏を乗り越える為には当然ながら冷房対策が必要だ。
仕事を行う場所によってはクーラー、エアコンの設置が困難な場合が多々ある。
又、スポットクーラー設置という方法があるがこのクーラーはダクトの先の
狭い空間での冷房しか望めない。
冷房により職場環境の改善にも繋がり、仕事を能率アップさせる効果がある。
暑い夏の環境下の仕事は暑さによる疲労、そして事故も起きる可能性すらある。

噴霧による打ち水効果による冷却をファンの風の力により広くそして遠くに
拡大させている。
水を利用しているだけでとても環境にはやさしい。
ファン間近に立つことがなければ決して濡れる事がない。
噴霧だけでも冷却効果があるのだがそれに風をプラスすることにより
大きな冷房効果を生み出している。

実際導入されたお客様の評価はすごぶる高い。
1台使用されると追加注文される場合も多い。
弊社は実際に機械を持ち込みデモを行っている。
先ずは自分の体で体験されることが大切だ。
即座にその良さは分かって頂けるだろう。

ビデオ、写真で2種類の機器をうつしている。
実際比較したがその効果はあまり変わらない。
しかし、設置する場所により検討する余地はある。

是非、実際に体験される事をお薦めします。
お気軽にお声をお掛け下さい。





それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破中。
「新宿鮫Ⅱ」大沢在昌著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 百聞は一見にしかずブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.7by 博多の森と山ちゃん



2007年06月06日

6月6日 提案力。。。



最近身近なものづくり小企業で業績を伸ばしている会社がある。
その会社には他にはない特徴がある。
我が社もそれは常に模索しているテーマでもありそれこそが目的でもある。
既に自分のものとして、武器として大いに行使しているからこそ発展しているようだ。
私もものづくり零細企業として必ずや会得せねばならぬとその決心は崩れない。
その最大なる特徴であり武器とは提案力である。





本日の日刊工業新聞のコラムに掲載されていた。
専修大学商学部教授 黒瀬真宏氏が毎週連載されている内容だ。
前回の内容も今ブログで紹介したが今回も私自身備忘録としてあらすじを書き残したい。
今回はその提案力について述べてある。


----------------------------


「自立型中小企業を目指して」問題意識がビジネスを生む---潜在ニーズを探る


常識に捕らわれず

新しいニーズは最初はどんなものでも潜在化しており、特にパーソナル・ニーズは
潜在性が強い。
共通ニーズは客観化しており指摘しやすい。
パーソナル・ニーズは内面から現れ自分ではよく見えない。
おか目八目。このニーズは第三者の方がよく分かる。
ある企業のマーケティングの柱は
「顧客がうまく言い表せないニーズを汲み取って提案する」ことだ。
ヒット製品のひとつの例として。
手作業で鶏の肉の骨をはずしているのを見て非効率なのに驚き自動機の開発に取り組んだ。
鶏肉加工業の方は
「この業界では昔から手作業でやっている。それ以外の方法でやること自体ばかげている。」と
思い込んでいる。
その開発品を見せられた鶏肉加工業者はその便利さに飛びついた。
加工業者は「自動で脱骨する」ニーズはあったのだが気づいていなかった。


コロンブスの卵

あるメーカーの社長は「うちの製品はコロンブスの卵ばかりだ」と言う。
農家はありもしない器具をほしいと言うわけにはいかない。
販売店は農家が欲しいといわない製品を売るわけにはいかない。
農家が本当に欲しいものはないかというとそうではない。
このようなことがができるという機械を提案すると入れてくれと言う。
農家は従来のやり方を当然と思っているので言われて初めて気づく。
開発製品のほとんどがコロンブスの卵だ。


提案営業を武器に

潜在ニーズを掘り起こすとは提案営業のことだと言ってよい。
ある経営者自らが営業マンの仕事振ぶりを確認するためお得意さん回りをしたことがある。
その結果はこうだ。
うちの営業マンはお客さんによく対応している。
だが、お客さんの言わないことは何もやっていないことが分かった。
これからは提案し、言われないこともやらなくてはダメだ。


では、提案力をどうやってつけるか。
鍵になるのは「問題への着目」だ。
ある経営者は不況時、顧客工場へ毎日通い、生産上のネックを見つけ自動化を提案。
受注に結びつく。


解決を待っているのが「問題」だ。
「問題」こそ潜在ニーズの溜まり場。
顧客の多くは「問題」に慣れてしまい意識しなくなっている。
それを第三者の目で気づかせる。
提案は御用聞きと違い高度な能力が必要だ。
顧客ニーズに適した提案ができるのは密着を得意とする中小企業のはずだ。
得意技にしなければ。



--------------------------


皆さんは如何が思われただろう。
私自身は肝に銘じていたつもりだ。
しかし、実際過去の行動を振り返って見るとことさら怪しい。
それはこの提案力という力が簡単にはつかないことの証明ともいえる。
技術力。ヒアリング力。アンテナ。常なる問題意識。人格。
総合力そのものが提案力と結びつくものだと自分自身は理解している。


それに必な最も重要な力にその問題をキャッチする力があると思われる。
キャッチする力を身につける上で参考になる記載を同じく日刊工業新聞の上記コラム横で
目にできたことを幸せに思う。
備忘録として次にあらすじを追加する。




--------------------------


経営士の提言 経営教室 情報を経営に生かす
---分析・創造力が必要 教養を深めて広い視野で戦略を
日本経営士会 石渡善紹氏


情報を的確に分析するのはその全体像をつかむ情報に係わる。
その為に特に必要な5条件を示す。

①豊かな感性を持つ・・・的確な情報をキャッチするために。

②透徹した感性を持つ・・・知識と技法に理性によりキャッチした情報を冷静に判断、分析できる。

③創造性を持つ・・・理解した情報から必要な要素を取り出し意思決定するために。

④思いやりの心を持つ・・・現在人と人との係わり合いは重要。相手を考えるゆとり、思いやりが
                独りよがりな決定から遠ざける。

⑤一般教養を身につける・・・人として教養を学ぶことにより専門に対する理解が深まり、
                  豊かな人間性も備わる。

   
常に動いている社会の動きを的確に把握すれば経営上必要な情報を取り入れることができる。
高度化する情報化社会。グローバル化拡大の中で情報を経営計画立案の第一に考える。
情報の次に人・金・モノの四本柱の確実な運用こそが淘汰されない経営だ。




------------------------


どう感じ理解するかは人それぞれだ。
自分なりには2つの記載内容はどこか通じるものがあるように思えた。
今度ともいかに顧客に密着し呟きを聞く。問題点に見つけ第三者なりの提案を行う。
ある意味では客先に気づかせる事でもあるようだ。
そのために最低限身に着けねばならない項目に上記5点は参考になると思われるのだが。
いずれにせよ実際提案力のある会社の業績が伸びているのを目の辺りにしているのだから
決して我が社の今後の目標とする内容としては間違いがないようだ。
確かに競争相手ではあるのだが存分にその長所は模倣し業績アップにあやかりたい。

それは人間関係同様長所としてみることができる能力こそが顧客問題点発見に繋がると
信じて止まない。




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破中。
「新宿鮫Ⅱ」大沢在昌著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 あの教養はどうしようかブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.6by 博多の森と山ちゃん



2007年06月05日

6月5日 寒心。。。



決して脳裏を去らない。
不安と心配が心を締め付ける。
如何なる心境、立場、境遇であろうと常に時は流れる。
時は平等でありそれに格差はない。
時間とは使おうが使われようが流れるものであり止めることは不可能だ。
誰しもがいずれは本日と言う日にちを迎えるのであり、決して拒む事などできるはずもない。





いよいよ今日と言う一日を迎える。
寝付けなかった。全くと言っても良いほど眠った心地がしない。
布団には入ったのだがいらぬことをあれこれと考えてしまう。
居直ってしまい諦めの心境にまで至ることができればそれは単なるある
出来事でしかないはずだ。
やはり自分たるものは「今だ木鶏にはなれず」と言う人物でしかない。
決して表面には出さぬとも慌てふためき小さなかすかな震えは止まらない。
即座にどこかへ消え去り、見知らぬ土地まで逃げ出したい。
できるはずもない。
それこそが今現在ここで生きている証でありその姿が自分自身なのだ。

十二分に理解しているつもりだ。
今現在が如何なる立場であり如何なる境遇であり如何なる人間であることを。
だがつい、あらぬ想像をしてしまう。つい、よからぬ内容が脳裏を駆け巡る。
必死に大丈夫と今だ未熟な自分へと声を掛ける。
もし、あらぬ心配が現実化されたとなるとそれに伴う代償がこれからの人生を左右するのは
容易に頭に浮かぶ。
覚悟は必要であろう。もちろん分かっていたはずだ。
常日頃その覚悟と言う文字は既に私自身を支配しているはずなのだが
実際にその日を迎えるに当たっては何ら力を発揮できない事実に愕然と首を垂れる。
それまでに弱き人物でありそれまでにはかなき力しか蓄えられていない拙い人物だったのだろうか。

寒心を体全身で受け止め青白い顔のまま出勤する。
毎朝恒例のラジオ体操を終えるとそそくさと外出する。
客先では忘れねばならない。顔の表情は存分に笑顔を浮かべそして
底抜けの明るい態度で接する。いや接したつもりだ。
自分自身を変える方法のひとつに外、外面、姿、振る舞いにより変貌するやり方がある。
それにより心の奥底までが変化し更に進展した自分を作り上げる。
深化された心の姿にまで至らなくてもその時点では幾分かの落ち着きは取り戻せた。

事務所に帰り見積、資料作成、図面描きと仕事をこなす。
だが、あの凄まじくそして怒涛の心配と不安の脅威が襲い掛かり、次第に大きくなるばかりで
決して消え去ることは望むべくもない。
仕事はこなさねばならぬ。
その波に決して押しつぶされてはならぬ。
既に今日と言う日を迎えたのであり、結果はいずれにせよしばしの時間経過後には
判明する。
気分を転換させるべく事務所の階段を降り我が九州は福岡、博多の町工場へ足を入れる。
職人のものづくりの魂が存分に注ぎ込まれた部品に手を掛ける。
その部材をわざわざ握りその感触にしばしの間浸る。

今回は当初の予定とは大きく異なった。
結果からすると一応はある範囲までは実際実行していただいたのは間違いがない。
その責任となるとそれは最たる事実と言う目の前に示された事柄のみとなる。
結果のみがその事実でありそこには何ら嘴を挟む余地などあるはずもない。
それがために今だ露にならない事実に尻込みし体全身を多大なる脅威が包む。
寒心が体中を包み込みこのまま気が遠くなり倒れこみそうだ。
それだけ我が零細企業にとって金額が大きいのでありその大きさにたじろぐのである。
金額の大きさの価値判断は千差万別であるのは当然だ。
値段の数字により会社の規模、生業の小さな零細企業はいとも簡単に存続が成り立たなくなる。
入って来るべきものがその時、その瞬間に手許にないのであればそれこそが最たる結果
であり、重大なる深刻たる事態であるのは頷かざるを得ない。

時は常に流れる。
いずれ否応なしにその結果の事実は我が社の中で晒される。
右手に残る鋼材の感触が残ったまま事務所の階段を上る。
椅子に座りパソコン画面に向かう。

ふと我が親父が私に近づく。
そして私に声を掛ける。

私はこの言葉を待ちかねていたのだろうか。
いやこの言葉以外聞く耳を持ってはいない。
この一言によりあらゆる恐怖、恐れ、脅威、心配、不安そして寒心が吹き飛ぶ。

この先このままこの椅子に座り図面が描ける。
我が町工場そして事務所の建物に何ら変化は起きない。
職人も今まで通りものづくりに存分に腕を振るうことができる。
何ら我が会社は変わることなく過去と同じ日常が送れる。




「おいっ。手形が落ちたぞ。」


本日の夜。九州は福岡、博多の町をスキップしている姿を見かけたらその人物は今ブログの
作者に間違いないのは書くまでもない。




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破中。
「新宿鮫Ⅱ」大沢在昌著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 今夜は熟睡できるブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.5by 博多の森と山ちゃん




2007年06月04日

6月4日 手選別ベルトコンベアと日曜日。。。



完成した手選別ベルトコンベア。
今だ試運転を行っている。
このコンベアは通常、産業廃棄物中間処理施設で使用される場合が多い。
コンベア上を流れる産廃を手で選別する。


















この手選別ベルトコンベアにも様々な工夫が施されている。
コンベアベルト内側に搬送物が入り込むとベルトが傷み蛇行、片寄りする。




キャリアローラー ダストシュート


2007.6.4%281%29.jpg




三角スクレーパー


2007.6.4%282%29.jpg




----------------------



目が覚める。少々薄暗い。
布団を押し上げ静かに寝室から出る。
襖をゆっくりと音を立てぬよう閉める。
「この薄暗さはもしかして。」
真っ先にベランダに出るべく窓を覆っているカーテンを開ける。
「もしかすると。」
窓まで開けるとベランダへ身を出す。
両手を手すりにかけ周りを見渡す。
一面に立ち並ぶ瓦屋根、スレート屋根を眺める。
「やはり濡れているようだ。」
左手は手すりに掛けたまま、右手の掌を大きく開け外へと差し出す。
広げた掌に空より水滴が何粒か落ちてきた。
しかしそれは小さな粒の上、引力の力を借りているとしても心許ない重さだ。
顔を上げ空の様子を確かめる。
雲は太陽の光を遮るがごとく空いっぱいに漂ってはいる。
その太陽光を錯乱した色は真っ黒ではない。
灰色でも白みがかっている。
風による雲の動きがどこかしら早い。
「この小雨はしばらくすると止むな。」
自己満足し履いていた草履を窓の出口に丁寧に並べる。
室内に入り白いレースのカーテンで窓を覆い尽くす。

我が嫁様はさすがに本日は既に台所に立っていた。
かなり以前に身を起こし弁当作りに励んでいる。
一人働く慌しさが伝わってくる。
お構いなしに私は口を開く。
「雨が降りようばい。でももうすぐ止むやろうや。」
しばらくして台所向こうから聞こえてきた。
「やっぱり今日はあるっちゃね。」


今日は息子の運動会の日。
私にとってはこの日は現場工事の日でもある。
だが、我が町工場の職人そして我が親父の好意により私は我が息子の年に一度の
晴れ舞台の見学参加できることになった。
天気予報では数日前まで傘のマークが付いていたが、昨日夜には雲マークへと
姿を変えていた。
今現在小雨は降っているが直に止むだろう。

当日の朝。
主役の息子の体調が最も危惧するところ。
私が起こす前に自分で起きた。いつもより早めに。
どうもやる気満々だ。
昨日学校を休んだ様子は微塵も感じられない。
わざとらしく「今日は休まんとや。」と問いかける。
息子は即座に怒ったような表情になり「運動会出るけんね。」と強い口調で答える。
私も我が嫁様もその言葉に安堵する。
昨日は既に熱は下がってはいたがどこかしら元気はなかった。
一日休んだせいだろうか。体調は回復したようだ。

まだ小雨は降っている。やはり心配だ。
学校付近まで私は息子を車で送る。
「じゃ~。行ってくるけんね。」と元気に車から出る。
「頑張って来いよ~。」
運転席に座ったまま体を後部座席の扉の方向へ向け声をかける。
扉を閉めると走って学校へ向かう。

一旦自宅に戻ると我が嫁様の様々な指示が飛ぶ。
いつものごとく全く抵抗もせず無口になり一心不乱に働く。
準備が整うと二人で学校へと向かう。

既に競技は始まっていた。
しかし、幸いなことに我が息子の出番には間に合った。
私は専ら写真係りだ。
デジタルカメラを片手に運動場の奥からこちらの方向へ向かって来る姿を
今か今かと待ちかねる。
既にたくさんの生徒が私の前を走り抜けた。

遠くに見える姿はどうも我が息子のようだ。
左から3番目だ。
一斉にスタートラインにつく。
両手を地面につけしゃがむ。
用意との掛け声で皆両手をついたままお尻だけ上げる。
鉄砲の合図の大きな音がグランド中響き渡る。
その騒音の向こうから6人の子供がこちらめがけて走りだした。
我が息子はどこだ。
写真は撮らねばならなのだがカメラ越しでは見当たらない。
カメラをから目を離し自分自身の肉眼で我が子を見つめる。
子供ら皆必死の形相だ。
手を精一杯何度も振り、両足交互に地面を力強く蹴る。
足音が次第に大きくなる。
我が息子もこちらめがけて走りこんで来る。
息子の前には既に2人の子供が立ちふさがっているではないか。
その二人に追い付くべく歯をむき出しのまま走っている。
「もう少しだ。追い付け~。頑張れ~。」思わず声を出してしまった。
周りからも様々な音色の声が耳に伝わる。
一旦前に出たその二人になかなか追い付けない。
皆一所懸命だ。
先に走る者は追い抜かれぬよう。
後を走る者は何とか追い付こうと。
力強い足音と砂埃が目の前をあっという間に通過する。
「早く追い付け。すぐ目の前に二人はいるではないか。」
「後ろは大丈夫。既に引き離した。」
既に目の前を通過したその集団はゴールへと向かい遠ざかる。
ゴールでは白色の細いテープ状の帯が待ち構えている。
「追い越せ~。あのテープをお前が切るんだ~。」
今回は心の中で大きく叫ぶ。
息子の走る後姿を見つめる私にも体中力が入る。
カメラまでも力強く握る。
「もう少しだ。頑張れ~。」
しかしその心からの声援は溜息へ変わる。
結局前二人を追い越すことはできずに3着。
ゴール地点を走り抜け肩を落としゆっくりと歩いている我が子を見つける。
「よく頑張ったぞ。運動会に出られただけでも良かったじゃないか。」
独り言を呟く。
現場工事を休んでまでも駆けつけたのだ。
親馬鹿だとは分かっている。
しかし、子供を可愛がる気持ちが最も強いのはもちろん親だ。
子供を思いやらないのであれば親ではない。

ふと気がつく。
左手に握られたカメラが下りたままであったのに気づく。
又しても溜息をつく。
カメラには何も収めていない。

向こうから近づいてくる我が嫁様がどうしても鬼の姿に見えるのは気のせいだろうか。




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破。
「家族狩り 第五部」天童荒太著
とても考えさせる作品です。
少々現実離れした面も。
しかし、それがもし現実だとすると。
恐ろしい世の中です。



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 お陰様で我が家族で一日楽しく?過ごせましたブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.4by 博多の森と山ちゃん




2007年06月02日

6月2日 雨。。。



聞いた覚えが全くなかった。
上の空で耳に入れていたのだろうか。
妻の表情をまともに見る事はできない。
首を落とし、ごく間近でまくし立てられる騒音をただ耳に入れるだけだ。





この日を選んだのは決して間違いではない。
図面描き。職人らの製作期間。部品の納入期間。そして他の現場工事の日程。
様々な要因を考慮して今回の日程は決定している。
無理がなく、いくらばかりか余裕を持って日にちを設定した。
6月に入ると天候の影響も受ける。
既に九州南部は梅雨入りしたらしい。
今回の作業は屋外だ。重量物の取り付け。それも高所での作業だ。
天候が良い日でも当然ながら危険を伴う。
クレーン重機を使用し、高所作業車を使う。
屋内での仕事であれば天気模様はさほど気にはならない。
しかし、屋外作業ともなれば空を何度も見上げることになる。

雨が降れば更なる危険を伴う。
高所作業時の滑る事による落下事故。溶接作業時の感電事故。
いくら慣れているからと言っても、通常より気を使う。
それによる疲れ。又、慣れによる仕事に対する驕り。
高所の作業は地上の仕事と比較すると当然はかどらない。そのことによる焦り。
過去弊社は事故に遭遇した経験がある。決して事故、怪我を起こす訳にはいかない。
今回は雨がひどければ延期しようと心に決めていた。


この現場工事の日曜日。
事前には我が息子も私の耳に入れていたらしい。
我が妻も教えていたと断固主張する。
しかし、私は聞いた覚えが全くない。
この日曜日は我が息子の運動会の日。
全校生徒が一同に集い運動による晴れ姿を見せる日。
私が現場工事の日程を口に出すと即座に我が嫁様の表情が変化する。
顔色は瞬く間に紅潮しひときわ甲高い声が家中に響き渡る。
理由は当初は分からなかった。
だが、話の内容を理解するに従い、怒るのは当然であるし立腹の上雷を落とすのは納得できる。
しかし、隣に座っていた息子は一言も話さず黙っているだけだった。

私が小さい頃は親父が運動会に来るなど想像だにできなかった。
一度だに親父が学校という名の付く場所に足を踏み入れた事実はない。
高度成長期の時代でもあり親父が日曜日も働くのは当然なことだと家族全員理解していた。
お袋一人での見学は当たり前だと思っていた。

時は流れる。そして時代は変遷する。
今は本当に良き時代だ。
両親揃っての見学。祖父、祖母も喜んで来る。親戚さえ集まろうとする。
皆集まって昼食。歓談。賑やかにそして楽しい一日を過ごせる。

雨が降れば運動会は延期らしい。
現場工事も雨がひどければ別の日へ延期することになる。
天候が左右する。その日の行動をどうするかは空の姿により決めることとなる。
天気の週間予報を毎日確認する。日ごとに日曜日の予報は変化する。

ところがだ。
主役である我が息子が2日前に熱を出す。
学校の練習の際に気分が悪くなりその後は見学していたらしい。
日焼けした元気な顔色からは熱があるなど想像だにできない。
運動会の練習の後はテニス部部活の活動。
肌は真っ黒に日焼けしている。
毎日活発に動き回っていたはずだ。
疲れだろうか。不安と心配が頭をよぎる。
昨日私が帰宅した際には夕食もとらずに布団に入っている。
運動会前日である今日も学校では練習のため出校日らしい。
しかし、熱を出した息子は行ける筈もない。
今頃どうしているだろう。まだ布団に入っているだろうか。
熱は下がり起き上がっているだろうか。
すっかり元気を取り戻し明日に備えているだろうか。
一体如何なる心境、心地でいるだろうか。


本日も早朝出勤時よりインターネットで何度も逐次天気予報を調べる。
現場工事。そして運動会。天候次第で今後の行動を決定する必要がある。
実のところ判断が難しい予報だった。
傘の絵が出てはいるが一日中ではない。
雨量は少ないようだ。
これが時間経過とともに変わる。

今回現場工事に使用する高所作業者そしてクレーン重機の手配と言う課題がある。
事前に連絡済ではある。
だが、明日は日曜日と言うこともあり当日のキャンセルはできない。
本日、早目に連絡する必要がある。
いよいよ少雨模様との予測を当てにし、決断する。
職人とも話し合い、いよいよ工事決行することに。
では運動会はどうするか。

いずれにせよ時が流れるだけですばい。




2007.6.2%281%29.jpg




2007.6.2%282%29.jpg




2007.6.2%283%29.jpg




2007.6.2%284%29.jpg




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破中。
「家族狩り 第五部」天童荒太著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 決して自然には逆らえないブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.2by 博多の森と山ちゃん



2007年06月01日

6月1日 大丈夫です。。。



不安は自分の口から、その言葉が出た瞬間から始まった。
決して自ら進んで発言したわけではない。
雰囲気に追い詰められそう言わないことには、何も進展しない情況だった。





電話口から聞こえてくるその声には、いつもの明るさは皆無だった。
既に受話器の声の響きである程度は把握はできた。
先ずは足を運び実際に会って話をしなければ。
互いの認識に違いがあればこれから先果たしてうまくいくかどうか分からない。
「すぐに行きます。 」と相手に告げ即座に車に乗り込む。
エンジンを掛けると急いでアクセルを踏む。
道のりは長い距離ではない。

大通りの信号を右に折れると即目に入るビルだ。
客先は最近そこに移られた。以前が手狭だったせいだろう。
地下にある駐車場に車を止める。
バックを手に取ると急ぎ足でその場所へ向かう。
エレベータで1階に上がり受付へと向かう。
担当者は既に私を待っていたようだ。
私を見つけると足早にこちらに近づいてくる。

「早かったね。」と声を掛けられる。
「近くですから。」と答えるころには既に相手は歩み出す。
後ろを全く振り向かずに私の先を歩く。
エレベータは7階のボタンの明かりがついていた。
相手は終始無言だ。
エレベータを降りてからも常に私の先を歩き決して振り返ることはなかった。
「会議室03」と札が付けられた部屋の前で立ち止まる。
一呼吸置くと会議室扉を2回ノックする。
その音は静かな廊下に響き渡る。
右手で扉のノブを回転させ開ける。
扉を前へ押しやると視界が広がる。
先に入るよう手で合図される。
その指示に従い「失礼します。」と頭を少し下げ終わると真っ直ぐ歩む。

その部屋の中には4人の見知った顔が並んでいた。
皆一斉に立ち上がり頭を下げる。
私は又しても前回より一段と低く頭を下げながら「こんにちは」と声を出す。
「どうぞ。」とのどこからかの聞こえた声に従い皆と同時に椅子に腰掛ける。

沈痛な雰囲気は部屋に入った瞬間から私を襲う。
部屋を埋めている皆の表情は疲れそして目は伏している。
私に向ける表情の微笑みは取り繕われたものだと即座に判断できた。
応接机に置かれたコーヒーカップはどれも空だ。
灰皿には山盛りの吸殻が残されいる。
多分この会議室を占拠している時間は長時間に及んでいるに違いなかった。

この重苦しい雰囲気の原因は既に分かっていた。
誰の責任かと言う次元の内容ではなく今後どう対応すべきか。
如何なる対策を打てばこの機械はうまく稼動できるのか。
今現在の運転状況では納入することはできない。
当初提出した処理量には遠く及ばない。
このままでは出荷できるはずがない。
会社には報告ができない。
必ず順調稼動する事ができなければ私たちの社会的立場もどうなるか分からない。
私の耳に入ってくる声はどれも悲痛で地を這うように沈んでいる。

私は感じた。
私はそう理解した。
私をわざわざ呼び出した理由。
私を見つめる目。
誰しもが期待しているようでもあり助けを求めているようだ。
それ以外の発言はこの場では決してやってはいけない。
今にして思えばその言葉をどうしても発せねばならないと思い込んだのかも知れない。
確かにその場の雰囲気で勝手に自分自身を追い詰めたのかも知れない。
その言葉の重要性は痛いほど分かっていた。
この言葉を発することによる心痛は過去の体験が物語っている。
私自身完全なる確信はない。
これにより全てが解決するとは思えなかった。
だが現状よりは改善はする。
完璧には到達しないにしろ何らしか良い方向へ進むことには疑いは持っていなかった。

周りが求めているのは完璧でありそして完全だ。
担当者は私の過去の成功例を活発に発言する。
その目は私にまさしく発言を求めている。
肌でひしひしと感じる。
私はおいそれとは決して発言していない。
その後の苦痛、苦労が目に見えている。
良い方向に進んだとしてもそれを完璧にこなさねばならない。
海とも山とも判断がつかない。
その発言後の恐ろしさがわが身を長い時間包んでいた。

しかし、ついぞ私は口を開いてしまった。
決して開いてはいけない口を開いてしまったのだ。

私が発した言葉に安堵の表情が皆に広がるのに時は待たない。
瞬く間に弾んだ声の会話に変わった。
今まで底に沈んでいた生気は活気を取り戻し、場の雰囲気に明るさが感じられるようになる。

私自身はその言葉が口から出た後は周りとは正反対に心が沈む。
その瞬間から不安と心配が交互に私の身に押し寄せてくる。

「大丈夫です。これでやりましょう。」

発した今言葉がその後大きな責任を背負い込む。
後悔したが後の祭り。
如何なる情況だったにせよ発言したのは私だ。
私以外の誰でもない。
周りに抵抗できなかったのは理由にならない。
全ての責任を自分が自分自身で背負い込んだのだ。
後悔してもしきれない。後悔先に立たず。

その後何とか事務所には無事戻れたようだ。
自分自身の心の動揺が意識をわざわざ不明確にしたようだ。
確か事務所に帰社した後はパソコン画面を前に座っていたのは覚えている。


ふと目が覚める。
昼食の弁当を食べた後机に体をうつぶせにし、そのまま眠っていたようだ。
そんなに長い時間ではないはずだ。

隣から声がする。
職人が眠っていた私を起こしたようだ。
時計を見上げるとまだ昼休み終了時刻の1時前だ。
しかし、職人はかまわず私を揺り起こしたようだ。
職人は私を起こすなり手に持った私が以前描いた図面を広げる。
疑問点があったようで質問し始めた。
その箇所を指で指し示し一気にまくし立てる。

私は答えた。
明確にそして自信たっぷりと。
職人に笑顔で答えた。

「大丈夫。これで行こう。」と。




2007.6.1%281%29.jpg




2007.6.1%282%29.jpg




それでは又です。




---------------------------



読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破中。
「家族狩り 第五部」天童荒太著



 旧ブログ「もう悩みません。コンベア・産業機械」


 ホームページ「研森.COM」  
 ベルトコンベア式汚泥乾燥機
 

 コンベア、産業機械機器について詳しく書いている
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」発行しています。
 ご興味のある方はご登録の上ご覧下さい。
 メルマガ「もう悩みません。コンベア・産業機械」



 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 あれは夢だったのか~ブログあるはず。
 人気blogランキング


2007.6.1by 博多の森と山ちゃん