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6月4日 手選別ベルトコンベアと日曜日。。。



完成した手選別ベルトコンベア。
今だ試運転を行っている。
このコンベアは通常、産業廃棄物中間処理施設で使用される場合が多い。
コンベア上を流れる産廃を手で選別する。


















この手選別ベルトコンベアにも様々な工夫が施されている。
コンベアベルト内側に搬送物が入り込むとベルトが傷み蛇行、片寄りする。




キャリアローラー ダストシュート


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三角スクレーパー


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目が覚める。少々薄暗い。
布団を押し上げ静かに寝室から出る。
襖をゆっくりと音を立てぬよう閉める。
「この薄暗さはもしかして。」
真っ先にベランダに出るべく窓を覆っているカーテンを開ける。
「もしかすると。」
窓まで開けるとベランダへ身を出す。
両手を手すりにかけ周りを見渡す。
一面に立ち並ぶ瓦屋根、スレート屋根を眺める。
「やはり濡れているようだ。」
左手は手すりに掛けたまま、右手の掌を大きく開け外へと差し出す。
広げた掌に空より水滴が何粒か落ちてきた。
しかしそれは小さな粒の上、引力の力を借りているとしても心許ない重さだ。
顔を上げ空の様子を確かめる。
雲は太陽の光を遮るがごとく空いっぱいに漂ってはいる。
その太陽光を錯乱した色は真っ黒ではない。
灰色でも白みがかっている。
風による雲の動きがどこかしら早い。
「この小雨はしばらくすると止むな。」
自己満足し履いていた草履を窓の出口に丁寧に並べる。
室内に入り白いレースのカーテンで窓を覆い尽くす。

我が嫁様はさすがに本日は既に台所に立っていた。
かなり以前に身を起こし弁当作りに励んでいる。
一人働く慌しさが伝わってくる。
お構いなしに私は口を開く。
「雨が降りようばい。でももうすぐ止むやろうや。」
しばらくして台所向こうから聞こえてきた。
「やっぱり今日はあるっちゃね。」


今日は息子の運動会の日。
私にとってはこの日は現場工事の日でもある。
だが、我が町工場の職人そして我が親父の好意により私は我が息子の年に一度の
晴れ舞台の見学参加できることになった。
天気予報では数日前まで傘のマークが付いていたが、昨日夜には雲マークへと
姿を変えていた。
今現在小雨は降っているが直に止むだろう。

当日の朝。
主役の息子の体調が最も危惧するところ。
私が起こす前に自分で起きた。いつもより早めに。
どうもやる気満々だ。
昨日学校を休んだ様子は微塵も感じられない。
わざとらしく「今日は休まんとや。」と問いかける。
息子は即座に怒ったような表情になり「運動会出るけんね。」と強い口調で答える。
私も我が嫁様もその言葉に安堵する。
昨日は既に熱は下がってはいたがどこかしら元気はなかった。
一日休んだせいだろうか。体調は回復したようだ。

まだ小雨は降っている。やはり心配だ。
学校付近まで私は息子を車で送る。
「じゃ~。行ってくるけんね。」と元気に車から出る。
「頑張って来いよ~。」
運転席に座ったまま体を後部座席の扉の方向へ向け声をかける。
扉を閉めると走って学校へ向かう。

一旦自宅に戻ると我が嫁様の様々な指示が飛ぶ。
いつものごとく全く抵抗もせず無口になり一心不乱に働く。
準備が整うと二人で学校へと向かう。

既に競技は始まっていた。
しかし、幸いなことに我が息子の出番には間に合った。
私は専ら写真係りだ。
デジタルカメラを片手に運動場の奥からこちらの方向へ向かって来る姿を
今か今かと待ちかねる。
既にたくさんの生徒が私の前を走り抜けた。

遠くに見える姿はどうも我が息子のようだ。
左から3番目だ。
一斉にスタートラインにつく。
両手を地面につけしゃがむ。
用意との掛け声で皆両手をついたままお尻だけ上げる。
鉄砲の合図の大きな音がグランド中響き渡る。
その騒音の向こうから6人の子供がこちらめがけて走りだした。
我が息子はどこだ。
写真は撮らねばならなのだがカメラ越しでは見当たらない。
カメラをから目を離し自分自身の肉眼で我が子を見つめる。
子供ら皆必死の形相だ。
手を精一杯何度も振り、両足交互に地面を力強く蹴る。
足音が次第に大きくなる。
我が息子もこちらめがけて走りこんで来る。
息子の前には既に2人の子供が立ちふさがっているではないか。
その二人に追い付くべく歯をむき出しのまま走っている。
「もう少しだ。追い付け~。頑張れ~。」思わず声を出してしまった。
周りからも様々な音色の声が耳に伝わる。
一旦前に出たその二人になかなか追い付けない。
皆一所懸命だ。
先に走る者は追い抜かれぬよう。
後を走る者は何とか追い付こうと。
力強い足音と砂埃が目の前をあっという間に通過する。
「早く追い付け。すぐ目の前に二人はいるではないか。」
「後ろは大丈夫。既に引き離した。」
既に目の前を通過したその集団はゴールへと向かい遠ざかる。
ゴールでは白色の細いテープ状の帯が待ち構えている。
「追い越せ~。あのテープをお前が切るんだ~。」
今回は心の中で大きく叫ぶ。
息子の走る後姿を見つめる私にも体中力が入る。
カメラまでも力強く握る。
「もう少しだ。頑張れ~。」
しかしその心からの声援は溜息へ変わる。
結局前二人を追い越すことはできずに3着。
ゴール地点を走り抜け肩を落としゆっくりと歩いている我が子を見つける。
「よく頑張ったぞ。運動会に出られただけでも良かったじゃないか。」
独り言を呟く。
現場工事を休んでまでも駆けつけたのだ。
親馬鹿だとは分かっている。
しかし、子供を可愛がる気持ちが最も強いのはもちろん親だ。
子供を思いやらないのであれば親ではない。

ふと気がつく。
左手に握られたカメラが下りたままであったのに気づく。
又しても溜息をつく。
カメラには何も収めていない。

向こうから近づいてくる我が嫁様がどうしても鬼の姿に見えるのは気のせいだろうか。




それでは又です。




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読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破。
「家族狩り 第五部」天童荒太著
とても考えさせる作品です。
少々現実離れした面も。
しかし、それがもし現実だとすると。
恐ろしい世の中です。



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2007.6.4by 博多の森と山ちゃん




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