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3月23日 股いや又しても(4)。。。



最たる美貌を誇るあいつ女性専務はもちろん本日も知識労働に勤しむ。
確かに3月年度末と言うこともあるが昨今の慌ただしさはこれまでにないものだ。
あいつの女性ばかりの町工場は当然ながら何件も同時進行だ。
それは常なる一品料理の動くものづくりであり当然ながら動く機構、仕組みが重要だ。
其の考えを一気に束ね視化させる出発点である図面は重要な役割を占める。
動くものづくりを図面化させるにはやはりアイデアが欠かせない。
熟慮し頭をひねり存分に脳を活性化させ次なるものづくりアイデアを捻り出す。
重要不可欠であるが故に四六時中頭にその動きを思い浮かべる。
そこには決してくつろぐ休暇など悠長な時間があるはずもない。。。


実のところゆうくり休みたかです。





今更ですが誰も読んでいないと思っていたら密かに誰かが読んでいた
そこはかとないあのお話の続きを。

以前の内容はお手数ですが下記エントリーをお読みくださいませ。

股いや又しても(1)
股いや又しても(2)
股いや又しても(3)


其れでは続きを。




その空間には一切音がない。あいつい自身の動く動作音しか空間には漂わない。
呼吸は出来る。苦しくはない。匂いがない。何も匂わない。


だがおかしなことにそこを気づいていなかった。
いましがたまで眠っていた地面がどういう状態であったかということを。
あいつは今2本足で歩いているその足元が何故何であるかを
まずは考えなかったのであろうか。。。




あいつはしばらく彷徨い歩くがあきらめる。
いくら暗闇であっても心地よい歩みがあいつをしばしの歩く動作を促進した。
原因である足元は柔らかで非常に歩きやすい。
程良い滑らかさで硬すぎずそして柔らかすぎず。
空想、漫画等でよくあるまるで雲の上を歩いているような心地だ。
明かりは全くなく漆黒のみが目の前を占領しているために実際は何であるかは
分からない。
あいつはしばしの歩みのせいで程良い疲れに包まれる。
いつしか真っ暗な雲の上に仰向けに寝転ぶ。
組んだ掌の両手を頭の下に置き真っ暗な空間を仰ぎ見る。
その安らぎに次第に視界は瞼が閉じることによる漆黒へと変化を始める。
うつろな意識であるが今だにあいつは大きな不信感に包まれている。
一体生きているのか。それとも死んでいるのか。
しかし、もし今現在死と言う境遇であればこれほど安らかなる心地はない。
あの一向に果てることのない地上の慌ただしい忙しさから解放されただ暗闇の空間を漂えば
良いのであればこれこそ最上のひと時を味わえる。
確かにこの先如何なることになるかなど一切分かるはずもなくその不安、心配はある。
あいつは眠りたかった。ただゆっくりと眠りたかった。
誰にも邪魔されず。地上での様々な心の動きから一切解き放たれただひとり
静寂に包まれひっそりと眠りにつきたかった。
そしてあいつが寝入ってしまうまでそれほどの時間は必要としなかった。

あいつはふと目を覚ます。どれほどの時間眠ったいたかなど認識出来得る物、そして
空間は一切あいつには用意されていない。
目を覚ましてもやはり視界はただ暗闇に覆われそして一切物音はしない
静かなるさびしさのみがあいつを覆う。
あいつは目が覚めたのは声だ。空間に漂う声があいつを睡眠を妨げたのだ。
聞き耳を立てその言葉を必死に認識しようとする。
艶やかでもあり透き通った一つ一つの言葉がはっきりと発音されている声だ。
声の正体が何であるかなど分かるはずもない。

「お前が本当に死ぬ前に一昼夜だけ猶予を与える。その間にし残したことを行うがよい。」
あいつの耳にはっきりとその文章は耳に入る。
他には何ら聞こえない。その内容のみで終わりだった。
あいつは今の状態が如何なる状況であるのかが先ず把握できず
そして如何なる行動を取るべきか思い悩む。
ただはっきりしているのはまだ死んでいないということだ。
しかし、あいつに残された時間の猶予はわずかでしかない。

いつしか手許のみがうっすらと明かりが灯り何かがそこにあるのかが分かる。
それは紐だ。どうもあいつの前に下がっているようだ。
あいつは両手でその紐を掴む。最初に右手そして左手で握る。
握りしめた瞬間だった。両手で紐を掴み握りしめたその時だった。
その途端引っ張られる。あいつは瞬く間に上に向かい引っ張られる。
ものすごい速度で。もの凄い勢いであいつは上へ上へと引っ張られる。
あまりの速度にあいつを向かい風が襲い今にも振り落とされそうだ。
しかし、残された力を両手へと集中させあいつは立ち向かう勢力に
懸命に耐える。懸命に握りしめ上へと昇っていく紐に全身をゆだねる。

それほどの時間は経過していないはずだ。
いつの間にかあいつは九州は福岡、博多の街のコンクリートジャングルに覆われた
アスファルトの道端に立っている。
そこはまさしくあいつが気を失い地下へと落ちたあの場所に間違いがない。
しかし、あいつが落ちたはずの穴は街灯のもとあたりを見渡すが見当たらない。

あいつには時間がなかった。あいつにこの地上での時間はほんの僅かしか残されてはいない。
走り出す。あいつは一目散に走り出した。息を切らしなりふり構わず懸命に走る。

到着した目的地はあいつの町工場の事務所だ。
あいつが先程まで知識労働に励んでいたはずの事務所だ。
明かりもそのまま灯っており一気に2階へ階段を駆け上る。
事務所を出た際と全く変化がない様子を確かめるとあいつのいつもの定位置である
パソコンの画面の前の椅子に座る。そしてひたすら画面に見入りキーボード、マウスを操る。

このものづくり製品の図面さえ完成させれば。
既に構想は頭に明確に描かれているこの製品の構造を図面化できれば。。。




股いや又しても次回へ続く。。。




それでは又です。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破。
非常に疾走感あふれるSFの名作です。
「夏への扉」ロバート・A・ハインライン著


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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 明日はあいつの女性ばかりの町工場には何ら関係のないのですがテレビの取材が
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2008.3.23by 博多の森と山ちゃん



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