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2008年05月31日

5月31日 振り子式供給装置試運転開始。そして予感(2)。。。



振り子式供給装置。
回転駆動を振り子運動へ変換している。
駆動モーターは今後取り付けるセンサーと連動させ回転制御を行う。
完成はまだまだ。



















其れでは前回の続き。。。




次の案件はさほど苦労せずに製作終了する。
我が町工場にとっては手慣れた物ものづくりであり、似たようなコンベアは何度も
完成させた過去がある。
製作終了後即座に撮影した写真そしてビデオをCDへ納め送る。
相手先へ到着したころを見計らい電話連絡する。
更なる追加要望を耳にするが大した追加作業ではないこともあり対応する旨
即座に回答する。

改造が終了すると前回同様に写真、ビデオ掲載CDを送る。

この時点では何ら不信感は持たなかった。
間もなく出荷となるだろうと我が町工場皆何ら疑わなかった。
金額も前回と比較すると低くわざわざ訪問するまでもないと踏んでいた。
早々にこの案件も前金の入金があり今後大きな問題へと発展するなど
頭の片隅にもなかった。



その頃この品の前に出荷した製品の入金に汚点が付く。
前金は現金だがその残金も一括現金の約束だった。
ところがだ。手許に届いたのは手形。それも何枚にも分割されている。
期日も果てしなく長い。
早々クレームの連絡をするがこれ以上払えないとの一点張り。
サイトの長さから割ろうにも割れない。
それはつまり今現在全く我が町工場が一文無しの状態なのを意味する。
金額は大きくその製作期間中全く他の製品は手をつけていない。
いや手をつけるどころかその製品の製作に追われ手を出せる状況ではなかった。

多分相手も金がないのだろう。容易に想像出来る。
そのうえその分割払いの手形の金額には手直し追加分は一切含まれていない。

仕入先へはもちろん払わねばならない。
売った金額が大金なら当然仕入金額も相当なものだ。
手形を一切切らない我が町工場にとって取る行動は限られている
無い袖は振れないなど悠長なことを言っている暇などない。
当然資金繰りにおおわらわで一つ間違えばそれこそ運命は尽きる。



既に製作終了している今回の案件。
中々引き取りに来ない。当初約束の期日よりかなり遅れている。
何度も電話連絡するがもう少し待ってくれの一点張り。
確かに前金は入ってはいるが微々たるものだ。支払いするには不十分な金額だ。
不吉な予感がする。

請求書を送りつける。電話連絡しその旨を伝え困っている状況を伝える。

毎月送る請求書。
予想だにしなかったのだが何度も続ける。
そのうち電話連絡もつかなくなる。



再び前の案件だ。相手がとんでもない行動に出る。
追加分の入金がないため今だ出荷していない製品部品を送るよう封書が届く。
その製品は今だ我が町工場に保管しており入金があれば送るつもりだった。
ところがお金を払うどころか他の要求まで加味した上何と内容証明付きの
文書で送りつけてきたのだ。

その内容は当初の契約にはない曖昧な部分を容赦なく付いている。
どうにでもとれる部分を考慮されており相手の要望を対応しない手形を今後
落とさないとまで書かれている。
それもきちんと法律にのっとった行動だと謳っている。
つまり今後お金を払うつもりがないとの文書を送りつけてきた訳だ。

我が町工場はこの内容証明付き文章という冷酷な手段に対しても一切慌てず
すかさず先生へ相談へ行く。
費用は掛るが会社の存続が掛っている。結構な相談費用の出費は痛いが
弁護士の先生と法律上での対応を即座に起こす。
相手の内容証明には期限を限っておりそれ以内には次なる手段を打っておかねばならない。

結局、弁護士先生の的確な対処により長き期間がかかったが追加分以外の
金額はすべて手に入る。
もちろん追加分が手に入る見込みはないだろう。
しかし、何とか手形は全て落ちてくれたのだから夜は眠れるようになる。



又、今回の案件の製品については今だ我が町工場に眠っており相手先とも
連絡が取れない状況だ。
これに対しても即座に行動に出る。
裁判沙汰になった場合ある金額までは司法書士でも対処可能だ。
そのためこの物件に関しては司法書士の先生のお世話になる。
その理由はもちろん相談料の金額の数字だ。
結局この相手先はすでにこの世からは消え去っていた。




この慌てふためく状況下で理不尽な言いがかりを受ける案件が出現する。
当初は相手の困っている状況下で何とか懸命に対処したがこれ以上の行動は
最早慈善事業と何ら変わりない。
法律上の対応でしか残された方法はなく先生と相談し次なる圧力に颯爽と対処しはねのける。




この町工場のあいつ女性専務は最近頻繁に一人つぶやいているらしい。
「何でも受けて立つ。」と。。。



しかしまあ、この九州は福岡、博多の町工場はよくしぶとく生き残っているなあ。。。




それでは又です。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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2008.5.31by 博多の森と山ちゃん



2008年05月30日

5月30日 予感(1)。。。



一息つく間もなく次の案件に取り掛かる。
我が九州は福岡、博多の町工場から出荷したこの製品は既にある程度前金は入っている。
その金額に安心した感はある。それも手形ではなく現金だからだ。
既にネットを起点とした取引は日常茶飯事であり金額も何千万円代でも何ら驚く要素は
見当たらない。
もがき苦しみようやく成功させた過去はある。
それは既に経験済みであり又同じような事は起きないだろう。
我が町工場誰しもが疑わなかった。
既に近郊、遠方関係なしに日本国内、いや海外案件だとしても何ら疑問視しないまま
物件を進捗させる。
ようやく終了したこの案件。
先ずは大金が振り込まれたことにより安堵し、そしてその行動により相手の存在自体に
尊敬の眼差しを注いでいたのだ。





この製品出荷時今後を占うような雰囲気はわずかであるが漂ってはいた。
今にして振り返れば当初より曖昧模糊で霞みがかった感触がなかった訳ではない。
その人物とは何度も接触し会話を重ねたが本来のその人物の人となりを十二分に
把握できたかと言うと嘘になる。
しかし、その人物を取り巻く者らを観察するに信頼おける人物であろうと誰しもが
信じるのではないか。
少々の強引さはあるが懸命なるその姿なりを見るにつけ疑うことをしなかった。

あいつ女性専務とて今現在まで様々の人物と出会い実際商売をやっているしこれからも続く。
商売は必ず人と会いそしてその人物とつきあわねば出来ない。
それも実際に何度も会い会話を重ねその周りの人物にまで接触していたのであれば。
完全ではなくともその人物なりはある程度は把握したはずだ。

確かに何らかの問題、不都合が出ると人間は本来の性質、本性をさらけ出すことが多い。
だが、何ら事件は起きずスムーズに運べば奥に潜んだ人となりを決して出すことなく
終了する。
あいつの町工場でのものづくりは初という文字がつく製品が多い。
この処理方法は初。この物をこの機器で流すのは初。この機械自体が初。
動くものづくりで初物は実のところ何らかのトラブルが起きやすい。
いくら自信をもって作った製品とて。いくら試行錯誤を念入りに重ねた機械とて。
何かしらの不具合が出やすい。

その時点での対応を如何に行うかが重要だ。
もちろん即座に対応し出来なければ相手と話し合う。
もちろん金が絡む。いくら値引きされた案件だとしても不具合対応は大概我が町工場持ちだ。
この不具合対応時に相手は本性をむき出しにする場面に遭遇する場合が多々ある。
最近は特に感じるのだが。
感情的になる。一方的に責任を押し付ける。当初との計画とはかけ離れた要望を吹っ掛ける。
最も我が町工場が警戒する金を払わない。値引きさせる。
あるいは返金そして返品させる。
一切話し合いなど応じず一方的に怒鳴る。怒りの感情を露にし一方的に悪者扱いにする。

初ものだ。そのことについて全く理解を示さずむしろ全責任は我が町工場にあるとばかりに
責め立てる。
確かに不具合は我が町工場の責任だ。出来る限りの行動は起こしている。
決して諦めずに事にあたり、又次なる計画を練りそして準備を進めている。
儲けがなくなろうと。何とか成功させようとする。


いくらものづくりとてお金が入らねば、儲けがなければその時点でおしまいだ。
決して慈善事業で活動しているのではなく我が町工場全員の飯の確保に
日夜血眼になりものづくり商売を行っている。
当然ながら行き着くところは金だ。金がなければ会社はつぶれ途方に暮れることになる。
だからこそ人間は金には異常なる関心を示し、金が絡んだ犯罪そして殺人までも
引き起こす。

人を見る目がなかったと言えばそれまでだが。
やはり仕事は欲しい。その時点は選択の余地なく喉から手が出るほど欲しい状況あれば
思わず飛び付いたといっても過言ではない。
それにこちらからの要請なしに前金それもある程度の大きな金額が振り込まれたのであれば
断る理由などない。


心のわだかまりは確かにあった。晴々として我が町工場より完成品を送り出したのではなく
どこかしら不吉な心地はしてはいた。
それに次の案件の納期が迫っている。いや既に遅れるかも知れない。
暗澹たる気持ちは拭えないが何とか忘れ次の案件へと力を注ぐことを当然ながら
決心せねば。
いつまでも既に前の案件の心配を引きずる訳にはいかない。
次々にものづくり案件をこなさねばそれこそ飯の食い上げだ。


ところがだ。この案件にも不穏な影が忍び寄っているとは。
この時点では分かるはずもなかった。。。




それでは又です。


読破。
「邪魔 上巻」「邪魔 下巻」奥田英朗著
平凡な主婦がここまで変わるのか。
スピード感あふれる展開。一気に読んでしまった。
大藪春彦賞受賞作。



読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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2008.5.30by 博多の森と山ちゃん



2008年05月27日

5月27日 我らが職人はひたすらステンレスアルゴン溶接に勤しむ。。。



我が町工場はこれからもステンレス加工が続く。。。



















既に慣れさえ感じる理不尽な言い掛かりに何ら心は動かない。
むしろ相手からの理性が消え去った無垢な感情だけの怒りの言葉に
薄笑いさえも浮かべてしまう。
自分自身の立場、社会的地位など既に認知されていないのは自分自身だけが
理解しえない。
身分不相応な自尊心のみが包み込みわがままがまかり通ると勘違いする。
裏を返せば見捨てられんがために必死に相手にしがみつこうとする。

いや既に薄々感じているかも知れない。それが故に自分自身の立場のみを押し通そうとする。
それに必要なのは怒りの感情のみでそれ以外で相手を威嚇する方法は最早ない。
その行動は次第に自分自身の本来の姿を懸命にさらけ出しているだけではいるのだが。
今現在必死にすがりついている社会的立場さえいずれなくなるのを気が付く迄は
本人はこれからもしばらくはまやかしの行動を取り続けるであろう。

ただひたすら自尊心のみにすがりつきながら。。。



あいつ女性専務は既に理性がなくなった相手に対して何の反論もしない。
いや反論すること自体が無駄な行動だと自負している。
それは今現在の自分自身の姿を威風堂々とさらけ出しているのでありそれに対する
批評批判は存分に受ける。
だが、その批判があいつの心を動かすものでなければ当然のごとく無視する。
無視された相手のさらなる怒りにも何ら反応せずひたすら冷静に事に当たる。
いや何ら感情的になる要素が見当たらない。
怒るという行動は果てしなく無駄でその行為により相手が動いたとしてもほんの一時の
行いに過ぎない。
威圧行為が一時的に効果を示したとしてもあくまでもほんのわずかな時間の経過であり
持続性は何ら持たない。
常に静かに冷静に相手を見つめ何も言葉を発しない。
ひたすら待ちそして相手を見つめる。
ただそれだけで良いのであり一呼吸さえおけば時がいずれ解決する。

ただひたすら冷静に無視する事こそが何ら社会的立場に惑わされることがない
最も有効な手段だ。
立場が優位という理由のみで威嚇、威圧を施すのであれば何ら対策を示さず
又、考えようともしない。
それはその行為が既に回答でありそれが理解されないのであればその人物の
底がいとも簡単に尽きる。

商売の自尊心。
実は嫌な相手とは一切付き合わないということに相違ない。
これだけは失わずにこれからも儲けなければそれこそ商売とは言えないのではないか。。。




それでは又です。


読破。
「テロリストのパラソル」藤原伊織著
若くして亡くなったの残念。
骨太のハードボイルド。史上初の乱歩賞、直木賞ダブル受賞作らしいですね。



読破中。
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 本来商売とは金の切れ目が縁の切れ目ではないのだが。情が大切ブログあるはず。
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2008.5.27by 博多の森と山ちゃん



2008年05月24日

5月24日 咳込む。。。



あいつは何度も咳き込んだ。
喉の痛みはひどく既にだるさに襲われているこわばった体を咳を繰り返すごとに震わせる。
あいつは分かっていた。自分自身の体だ。
生まれた時から付き合ってきた決して離れる事など出来るはずもない自分自身の生身の
筋肉と脂肪と細胞そして内臓。。。
どれだけ皺が刻み込まれているかなど考えるだけでも億劫な脳細胞があいつに懸命に
信号を送っているのだ。



休みなしの長時間労働とばかりに意気がってはいるが所詮体が持つかどうかが
大きな課題だ。
悲鳴を上げている肉体そして精神から決して逃げだそうとはせずにただひたすら
冴えない脳からの体への指令のみを頼りに動いてはいる。
活動すべく強靭であるはずの肉体は本体備わっているはずもなくだるさと倦怠感に
常に包まれている。
声は涸れながらもその原因であろう病魔に必死に耐えるのみだ。
口から言葉を発する度に痛みを感じいよいよこれからがその病気との格闘と
なりそうだ。 .


既に九州は博多の街に漆黒の帳は降り、誰もいない零細町工場の事務所で一人
パソコンの画面を見つめキーボード、マウスを操り図面というものづくりの基礎を描いている。

「今日は職人の帰りがひどく遅いな。」あいつは一人呟く。

パソコン画面から目を離すと窓越しに真黒な空間を見つめる。
耳には雨がコンクリートジャングルを打ち鳴らす音色が響く。


あいつの町工場は今日、明日は現場工事だ。
明日の日曜日も休みは取れそうにない。
これからも自宅では小言、愚痴に付き合わされる。
家庭を顧みないあいつに対して容赦ない罵倒は当然のごとくに浴びせられる。

だが、町工場は存続させねばならない。吹っ飛べば即座に飯の食い上げだ。
誰も助けてはくれない。むしろ会社がなくなれば競争相手は手を叩いて喜ぶ。
注文をもらわねば。図面を書かねば。現場監督。打ちあわせ。
社外での活動。社内での仕事。
風邪などひいている暇などなくただ懸命に時に翻弄される。

どこでも作れるものであれば即座に価格競争に巻き込まれ利益は望めない。
常に情報をかき集め要望を耳にしそして次なるものづくりを模索する。
売れなければ町工場は存続できず本来の使命であるものづくりさえできなくなる。
零細町工場、最も社会的地位の弱い立場での次なる方針を打ちたてそれに
邁進し成し遂げねばならない。
開発する製品の内容はなるべく狭く大手が手を出せない分野とする。
あいつの町工場なりの技術を発展させその延長上にあるものを進展させれば
次なる結果を生むのは明白だ。

既に特許出願した内容をさらに吟味の上次なる試みを実行する。
零細町工場なりの戦略に基づき未来を見つめる。
休みなど贅沢とばかりに働き続けるがそれは自分自身の体とも相談する必要は
あるだろう。


あいつはまたしても咳込みながらも呟いた。
「今は外から激しい雨音が聞こえるが果たして明日の息子の運動会はあるのか。」
「そうだ。明日は必ず会社を休めと旦那が言ってたな。」


あいつは相談する者などいないし又相談する気もない。
ただ時の流れに体を任せるだけだ。




それでは又です。


読破。
「琉転の海 第三、四部」宮本輝著
熊吾の没落がいよいよ始まった。どこまで落ちゆくのであろうか。
房江の言葉がいちいち身に染みる。
これまで書きあげるのに20年の歳月がかかったらしいが。



読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


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2008.5.24by 博多の森と山ちゃん



2008年05月18日

5月18日 今日ももちろん。。。



抜群の美貌を誇るあいつ女性専務はもちろん本日も仕事に勤しむ。
あいつの本日の零細町工場の役目は現場工事でありそれも二手に分かれ
実行だ。
真っ赤なミニスカートで色白のスラリと伸びた御足をほんの少し隠したあいつの組は
早朝より高速道路を疾走し遠方へと向かった。
最近の野外での現場活動により天より降り注ぐ紫外線のため顔色は
あいつを含め町工場職人も皆真黒だ。
それが粋でいなせでその姿に誰しもが惹かれる。特にヘルメットをあまたに載せ
一心不乱に働く姿には。





あいつはさすがに疲れていた。
休みなしの長時間労働。精神的、肉体的にも大きな疲労感があいつを襲っていた。
今日は体調が思わしくなく、胃腸薬と頭痛薬が朝食だった。
だが、決して仕事の最中は他人には悟られぬよう必死に体の変調に戦いを挑んでいた。
冷汗を体中にかきながらも耐え何とか一日やり過ごす。

現場工事を終え我が町工場へ戻った途端その努力の結果が噴き出す。
あいつは2階事務所にかけ登ると倦怠感に襲われた体を即座に応接ソファーへと
横たえる。
体を仰向けに寝転がり瞼が閉じられると寝息が聞こえるまでの時間は僅かであった。


どれほどの時間が経過したであろう。
あいつを呼ぶ声に目を覚ます。
体を起し声がする方法へと体を向ける。
当初は分からなかった。理解ができず目をこする。
次第に目の前の人物が誰であるかはっきりとするにつれあいつ自身の体の震えも
大きくなる。
襲われていた疲労感など吹っ飛びひたすら目の前の光景に見入る。
それは小さな二人の子供でありお兄ちゃんと妹という風情だ。
佇んだ二人は手を握り綺麗な4つの瞳には日焼けしたあいつの顔が映っている。
そして決して眼を離そうとはしない。


あいつは決して後悔などしていない。決して過ちを起こしたなど微塵も思ってはいない。
既に過去のことであり振り返る必要などないとさえ覚悟を決めている。
あくまでも自分自身から起こした行動でありその時点では最適な選択だったはずだ。
確かに自分のお腹を痛めた子らだ。忘れる事など出来るはずもない。
一時は必死に忘れようと努めたこともある。しかし徒労に終わった。
懸命に過去の大きなしがらみから抜けだそうともがき苦しんだのだが
その甲斐もなく今でもその頃の顔表情が思い浮かぶ。
会うことだけはためらった。会えばその後の自分が如何なる行動に出るか想像できない。
もちろん会いたかった。会いたくて会いたくて涙にくれた日もある。
しかし、もし目の前にすれば。もしその二人を目の目にすれば。
それは過去の行動をないがしろにするであろう。
抱きしめ二度と離れられなくなるに違いないとの確信すらあったのだ。


その二人が目の前に現れている。
頑固に会うことすらしなかったが会いたくて仕方のなかった子供らが目の前にいるのだ。
あいつはとめどもなくこみ上げるものを押しとどめることはできなかった。
次から次に溢れ出る涙に目がかすみ、拭っても拭っても中々自分の本来の目を
取り戻せない。
茫洋と映る目の前の二人にあいつは何ら言葉が出ない。
ただただこみ上げるものに身を任せるだけだ。


お兄ちゃんが口を開く。
「お母さんだよね。探したんだよ。」
それははっきりとした抑揚のある声だ。
まさしくあいつの子供の声だ。忘れるはずもない。

あいつは立ち上がり二人を抱きしめようとした。
涙に暮れながらも身を起こし我が子二人を抱き寄せようとしたその瞬間だ。
あいつは自分のお腹を痛めたかけがえのない宝を自分自身の生身の体で
抱きしめようとした。
その瞬間だ。まさしく次なる行動へと身を起こしたその瞬間だった。




あいつは目を覚ます。事務所のソファーに横たえたあいつはつぶらな瞳を開ける。
天井の蛍光灯がまばゆい。熟睡できたのであろう。
短い休息の時間ではあったが体は身軽になり襲われていた体の疲れからは解放されたようだ。
あいつは体を起し立ち上がると早々事務所を後にすべく帰りの準備を始める。
「今日くらいは早めに帰るか~。」と背伸びをし大きな欠伸をする。

あいつは町工場の事務所のシャッターを下ろすとコンクリートジャングルに覆われた博多の街の
道路を足早に歩み始める。




しかし、あいつは事務所のソファーが濡れていたのを気づいてはいない。。。




それでは又です。


読破。
「琉転の海 第二部」宮本輝著
人間の機微の表現が非常に興味深い。愚かしくもあり凄くもある人間の姿が
威風堂々と表現されている。



読破中。
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2008.5.18by 博多の森と山ちゃん



2008年05月14日

5月14日 現場工事。。。



現場工事は時間との戦いだ。
我が町工場で製作の上試運転まで行える製品であってもそれなりに苦労はする。
だが、大型案件で現地でしか組立、据付のようやく運転できる機械、機器で
一発勝負となるとそれこそ時の流れに翻弄される。
組立後運転まで行わなければならず一発勝負の稼働がうまくいかなければ
先は知れたものだ。誰も我が零細町工場を助ける者などいない。
むしろ競争相手がなくなることを喜ぶ輩は多い。





先ずは現地測量、測定に始まり図面描きに入る。
出来る限り詳細に寸法を把握せねばならない。これに誤りがあればとんでもない事になるのは
書くまでもない。

次に、如何に現地で簡単に正確に据え付けができるか、いかに素早く運転まで持っていけるか
を第一義としそれを元にCADソフトを操る。
現地で作業できる時間は必ず限られる。
それは弊社でのものづくりが工場製造ラインそのものあるいは付随して携わる
製品であり、工場での生産、製造を長期停止することはできない。
おのずと短時間で終わらせなければならないのは当然の事実であり又それができなければ
我が零細町工場は吹っ飛ぶ。
現地で最も時間を要するのが改造そして改良手直しだ。
如何に組立を邪魔する工程をなくしそして如何に簡単明瞭に誰でもできるかが
鍵を握る。
現地での溶接作業程時間がかかる工程はない。
其れを失くす手段としてはやはりボルト取り構造だ。
昨今はネジ締めには電動のインパクトレンチを使用する為旧来のスパナ等での人力に
頼る必要がない。
長穴で若干の融通が利く構造とすれば後での手直しの必要がなくなる。
必ず余分なものまで作る。もし、組み立て上不具合が出た場合を考慮に入れ
例え使用しなくてもただでさえ足りない現場作業時間の短縮につながる可能性が
あるのであれば前もって準備する。

前もって十二分に説明の場を持つ。
工場職人皆理解できるまで徹底的に話合う。
それでも実際現場作業に入ると説明し終えた同じ内容を聞きに来る。
それは人間だから当たり前だ。事前説明が半分でも頭に入っていれば十分だ。

一旦現場に入ると工場での活動と異なり猫の手も借りたい位に多忙だ。
いつも活動する我が町工場とは勝手が異なり体の筋肉の使う箇所も異なる。
常に職人皆に何の作業をするか指示を出し、前もっての準備を怠らない。
作業中であっても次の仕事内容を告げ急がせる。
しかし、慌てさせてはいけない。ひとつひとつ着実に確実に行わなければ
焦りは事故につながる。
常に同じ内容を何度も説明を行う。人間とはなかなか腑に落ちるまで時間がかかるものだ。
作業途中の職人のもとへ足を運び常に観察する。間違った内容で事を進めることは
禁物だ。その手直しは時間の無駄となる。
自分一人でできる内容はてきぱきとやり始める。
近くに職人がいれば手が空いていないとしても次に指示する仕事内容を頭に思い浮かべる。
殆ど休憩をさせない。
昼食事以外は休憩など取る余裕などない。
昼食時も次なる行動に頭を割き何を食べたかなど殆ど覚えてはいない。

職人が疲れていようとお構いなしだ。次々と仕事をやらせる。
もちろん自分自身も縦横無尽に体を動かし働く。
普段やっていない仕事だとしてもお構いなしだ。誰かがやらなければ終わらない。
自分がやれそうだとすれば何でもやる。又やらせる。
だからこそ誰にでもできるような構造にするため日夜頭をひねっているのだ。

先んじてボルト、工具を用意し次なる内容を常に頭に浮かべる。
必要であれば職人が現在行っている仕事を止めさせ優先事項を指示する。

しかし、決して慌てさせてはいけない。
いくら走り回っているとしても落ち着いていなければならない。
いくら普段慣れない力仕事で疲れているといえども決して疲れたそぶりなど見せる訳もない。

決して感情的にはならず常に冷静だ。
どなり、怒り、叱り飛ばすのは親父一人で十分だ。

泊まり込みの工事であっても決して職人には深酒はさせない。
いや、何も言わなくても誰もしない。各自健康管理は自分自身の責任だ。
ただ、脱水には気を遣う。常にお茶等は十二分に用意しておく。

怪我は何でもない個所で起きやすい。
気の緩みが原因である場合が殆どだ。
高所ではなかなか事故は起きないが往々にして地上での何でもない作業時に起きやすい。

我が町工場だけで作業でない場合も多い。
他のメーカーさんとも協力して行う。お互いが笑顔で別れる仕事をしなけらばならない。
他社であっても責任はこちらにある。常に協力し合い気持ちよく仕事は行わければならない。




お陰様で今回のトリッパーベルトコンベアの新設と既設ベルトコンベア改造設置案件は
次の日曜日の工事で解放されそうだ。




日本ではこのメーカーしか製造していない。
移動するトリッパーのヘッドプーリーに取り付け可能なベルトに傷がつかない
ウレタンのベルトクリーナー。


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決してキンクしない悪環境に強いコンベアピントルチェーン。
チェン編成組み作業の真っ最中。


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それでは又です。


読破。
「琉転の海 第一部」宮本輝著
大作ですばい。



読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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 明日は別件現場工事ブログあるはず。
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2008.5.14by 博多の森と山ちゃん



2008年05月12日

5月12日 新設トリッパーベルトコンベア解体と設置。。。



現場工事は連日時間に追われビデオ撮影する余裕などあるはずもない。



















地上で次なる部品を組み立てているベテラン職人のもとへ息を切らしながら走り込むと
即座にあいつは大声を上げる。
「古いコンベアも上げます。」
その内容が職人の耳に伝わるとその人物は驚きの表情を隠せず呆然とあいつを見つめる。
どれだけ互いに沈黙した時間が過ぎたであろう。
「分かりました。」との答えを発するとベテラン職人は玉掛けワイヤーを手に取り
目的地へと颯爽と走り出す。



職人皆肉体的そして精神的に疲れているのはよく分かる。
この現場へ乗り込むまでも何件も物件を抱え現場工事製作と大わらわで息つく暇などなかった。
長きに渡り休日なしの夜遅くまでの残業の日々。
今案件も製作が何とか間に合ったくらいだ。

そして今現場が一連の物件の中でも最も手強い。
大型物件、空中作業そして短納期。ものづくり3拍子が図らずも揃っている。
当然至極に短期間で終わらせねばならずもし遅れでもすれば即座に零細町工場は
電話帳から消え去る。

あいつは職人へは何も告げては居ないのだがベテランそして若き職人皆一切不平不満を
口にすることなく今のところ懸命に仕事に没頭している。
それは確かにこの案件が終われば少しはこの怒涛の忙しさからは解放されるのを
知っているからかもしれない。



今しがた新設のベルトコンベアを2台の25トンクレーンで何とか設置したばかりだが
その緊張感から解放される間もなく次なるクレーン作業となる。
恐らく声を掛けられたベテラン職人は一つの大きな作業を終え古いコンベアは明日
設置すると思っていた節がある。
先ほどの驚きの表情は今回のクレーン作業の設置がどれだけ大変かを表現しているとも
言える。


古いコンベアの改造も間もなく終わりそうだ。
最後の作業は先ほど足を怪我し何針も縫ったベテラン職人が今だ若い職人2人を
指導しながら動き回っている。
その様子を眺めながらも既にそのコンベアへ2か所ワイヤーが掛けられている。
改造作業が終わると即座にその怪我の代償として名誉あるコンベアは2台のクレーンにより
空中へ舞う。
今だ新設コンベアの設置を高所作業車のゴンドラに乗り行っている2人の職人後方で
もう一台のコンベアはクレーンのワイヤーにより空を泳いでいる。
コンベアの先端が新設コンベアの最も後方でふわふわと漂っている。

町工場の親父のどなり声が響く。
「おいっ。先にこのコンベアを取付んか。」
空中作業中の二人は慌てた様子でゴンドラをこちらへ向かわせる。
たどり着くと手にコンベアの先端にくくりつけられたロープを手に取り所定の場所へ運ぶ。
クレーン運転手へ合図しながら少しずつ移動しながら位置決めを行う。
しかし、微妙な位置の配置はクレーンでは困難となる。
そしていつしかその職人は大声で叫ぶ。
「もう少し後ろ。」
最も後方で待機していたあいつと職人はフレームを吊り下げていたレバーホイストの
チェーンを緩めながら少しずつコンベアを後方へとずらす。



文章にするとたやすいのだが今コンベアは総重量が約4トン。長さも約20M近くある。
簡単に据付、移動出来る代物ではない。
既にあたりは薄暗くなり漆黒の闇に襲われるのも時間の問題だ。
しかし、そこまでしてもこのコンベアを設置するのには理由がある。

機械、機器設置の新設はやり易い。
設置環境を考慮にいれ製作しそして据付を行う。
あらかじめ計画を立て段取りをうまく行えば先ず失敗することはない。
しかし、既設の改造の上設置はそうはいかない。その上その現場工事に入る直前まで
稼働しているとなればなおさら厄介だ。
今回も現場へ何度も足を運び現状の寸法、設置状況の把握に努めた。
レーザー距離計、レーザーポイントあらゆる測量の最先端機器を搔き集めより精度の高い
寸法取りが最初に取る行動だ。
其れを元に2台のコンベアの接続位置、切断寸法そして接続した上での設置位置の
把握。
今回は2台を接続し1台のコンベアとしそれを新設コンベアへの中継の搬送手段と
せねばならない。
それも現場作業直前まで稼働しているため前もっての作業は何ら取り掛かれない。
その為如何に短期間にそして正確に取り行えるかを検討、熟慮したうえで
現地作業の日を迎える事となる。

もし改造したコンベアの長さが合わなければ。
もし設置位置がまずければ。
もし脚の位置がおかしければ。
重量4トン、長さ20Mのコンベアだ。
一発勝負でもしいずれ上記一つでも当てが外れればそれこそ一大事となる。

あいつを悩まし続けたのは実のところ新設コンベアではなく既設の改造の
搬送装置なのだ。
そのため何としてもその日のうちに改造コンベアを設置し如何なる状況になるかを
少しでも把握したかったのだ。
その胸の内を分かっていた者が果たしてあいつの町工場の中にいたであろうか。



「これが邪魔しもう後ろには行きません。」
突然中間脚設置当たりの擁壁に上っている若き職人が叫ぶ。
すかさず「ガスで切れ。」とベテラン職人から答えが返ってくる。
邪魔物を取り省くと又してもレバーホイストを緩めながら後ろへと下げる。
天空を見上げ親父が叫ぶ。
「まだ後ろか~。」
「まだ200は後。」
その声に反応し最も後方で後ろへと移動する作業を行っている職人が溜息混じりに呟く。
「もういかんばい。」
その様子を眺めながらあいつとその職人はコンベアそのものを押し黙ったまま見つめる。

「そうたい。もう1つのレバーで斜め後ろから引っ張ればよかたい。 」
その声が聞こえると即座にその職人は走り出しワイヤーとレバーホイストを抱え
戻ってきた。
準備を整えると即座に作業開始だ。
その職人の考え通り再びコンベアは後方へ動き出す。
「お~い。もうこのくらいやろ~。」
空中の職人からの声に必死にレバーホイストを操っていた手の動きは止まる。


親父が周りに大声で叫ぶ。
「ようし。一旦ここで固定しようや。」
その声が終わるや否や今コンベアの先端そして後方から固定すべくレバーホイストを
操る音が聞こえる。
その音が止むと再び親父が叫ぶ。
「クレーン屋さん。今日は終わり。お疲れさ~ん。」
2台の25トンクレーンの操縦室から運転手が出てくる頃は既に闇の帳は降り始め
既にあたりの景色は掴めない。

そしてあいつが声を掛けた職人があいつに向かい笑顔で言った。
「まさか今日上げるとは思いもせんやった。」

しかし、あいつは設置された古い改造コンベアを眺めてながらとんでもない発言をする。


「まさか長さがうまいこといくとは思いもせんかった。」と。。。




それでは又です。


読破。
「償い」矢口敦子著
私目にはそれほど。

「時の渚」笹本稜平著
ミステリーものとしては群を抜く面白さと思われる。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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2008.5.12by 博多の森と山ちゃん



2008年05月11日

5月11日 新設連続式トリッパーベルトコンベア稼働中。。。



搬送中でも排出口を移動できる優れもののトリッパーベルトコンベア。
ラインを一切停止する必要がない。


















其れでは股です。



2008年05月10日

5月10日 何時まで。。。



「真っ暗の中でのあの高さの仕事は危なかばい。落ちればそれこそ御陀仏。
先ずはベルトが取付くようにすればいっちゃけん。早うあいつら二人降ろさんな。」
ベテラン職人がもう一人の年配の職人へ声を掛ける。
「そうやな。あの仕事はベルトを張りながらでもできるもんな。」と答えると
新設トリッパーベルトコンベアの地上8M上で作業している若き職人のもとへ
走り出した。
近づくと即座に大声を出す。
「お~い。降りて来い。その仕事は明日終わらせればよかけん。」
その声が伝わったのかいつの間にか闇の帳が降りた漆黒の空間の中、若者二人は作業をやめ、
安全帯の命綱をはずすと高所作業車のゴンドラに乗り降りてくる。




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今回の現場工事は期間が限られ工程に全く余裕がない。
そのため連日予定通りの作業を必ず終了させねばならず当然ながら毎日夜遅くまで
仕事に励むことになる。
真夏日程気温は上がらないが連日夏日で外での作業は少なからず体に堪える。
小雨模様の日が一日のみだったことは非常に助かった。
野外作業時雨に降られると高所、電気溶接作業時の危険度が増し作業が捗らない。
それこそ天の恵みだ。

今回は長期に渡る旅館泊まり込みでの作業だ。
無理なお願いではあったが早い朝食、遅い夕食その上弁当まで用意して頂く。
旅館側もGW期間も重なったためさぞかしたいへんだったろうと偲ばれる。

怪我人が出た際はもうだめかと思いを巡らしたが職人皆の頑張りにより
何とか予定通りの試運転にまではこぎつける。
もし間に合っていなければ客先業務にも支障が出、多分我が零細町工場は吹っ飛んだだろう。

だが今だ解放された訳ではない。
一旦我が町工場へは戻ったもののそれは次なる作業への準備に過ぎず明日日曜日も
現場作業だ。

休日のない常に時間に追われた生活で既に曜日の感覚は消え失せている。
時に翻弄され時間の流れにただ身を任せている感が強い。


一体全体何時まで仕事づくめの休日のない毎日が続くのだろうか。
いやこれこそが本来の自身の活動の日々のはずだ。

答えは神いや時のみが知ると言うことか。。。




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それでは又です。


読破。
「葉桜の季節に君を想うということ」歌野晶午著
帯につられ一気に読み終えたのだが。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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