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2月18日 我が町工場も週明けは慌ただしい。そして川のせせらぎ(2)。。。



今週も一息つく暇などない。。。



















其れでは昨日の誰かが読んでいるちょっとした良い話かもしれない物語の続きを。


先ずは前回の終りの部分を。


どれくらい待ったであろうか。
やはりあの話はただの噂であり事実でないのだろうか。
単なる架空の話で実際の事実ではないのだろうか。
中々現れない時の変化を待ちわびいつしかあいつは不安になる。
もうしばらく待っていよう。季節そして今日の空。まさしく絶好の日取りに違いない。
必ず今日という時であれば叶えてくれるはずだ。
あいつは寒さの中震えながらもいよいよやってくるべくその時を待ちわびる。




あいつは噂に聞いていた。この街に伝わる中途半端な都会伝説なるものを。
周りの人物はまことしやかに嘯き、いや誰しもが決して嘘ではない真実だと
泡を飛ばしながら言葉をつなぐ。
それはあいつの町工場付近のみに伝わる伝説であり昔から語り継がれた由緒ある
過去からの歴史そのものが映し出された理屈だ。
だからこそあいつはひそかに信じ続けそしていつの日か試そうと心に誓っていた。

この都会の伝説を自分の身で証明するためあいつはいよいよ今日という日を選ぶ。
実のところそれを真実であることを証明し得るには三大条件が高く聳えていた。
あくまでもその3つの事項を必ず踏まえておかねば決して眼の前には現れない。
ではその3大難関制限条件とは一体何であるか。
先ずは寒い日であること。そして晴れた日であること。
最後の条件としては何と休みなしで仕事をしているという事だ。

あいつはこれら難関たる厳しい条件を見事に乗り越える事ができ得る本日を
わざわざ選択する。
だからこそあいつは今日という日を選んだ。

そのため川を横切る橋まで歩きそしてその橋の真中で立ち止まる
橋の下に流れ行く川のせせらぎに耳をそば立てる。
川の流れを見つめいずれ現れるであろう伝説の出現を待っている。
その伝説を証明するがために冬の寒さに震えながらもひたすら橋の真中で待つ。
あいつは条件を見事制覇しているのだから 必ずしや都会伝説の証明が
必ずしや目の前へと出現すると確信すらしている。
だからこそ待つ。たまにあいつに襲い掛かる冷たい突風にも敢然と立ち向かい、
そして日頃ふところに吹く隙間風にも何ら表情ひとつ変えずに待つ。
但し、この隙間風には日頃慣れ親しんでいるには書くまでもないだろう。

しかし、実際にはいくら待とうと現れない。長期に渡りそこで立ちながら待ちわびて
いるのに一向に現れる気配すらない。
いくら噂の真実を身をもって証明しようと頑張ってはみても実際目の前に現れないのであれば
仕方がない。
条件が皆揃ってはいるものも今のところいくら待ってもその伝説は現れない。
やはりあれはあくまでも噂で真実ではなかったのであろうか。
あくまでも伝説は伝説であり一切が過去でありそれ自体が嘘であったのであろうか。
あいつはおもむろに携帯電話を取りだすとその画面に映し出されている時刻に見入る。
あいつはとうとうあきらめる決断をする。
やはり成果がないその事実にあいつの表情には全く笑顔はなくなり、失望のみがあいつを覆う。
あいつは首を垂れいよいよ事務所に戻ろうかともと来た道へと体を向ける。

その時だった。その瞬間だった。あいつが体を振りむけたその瞬間だった。
あいつの耳に聞こえる。あいつの耳に入る。あいつの耳に声が届いた。
その声はいつも聞き慣れた声でありいつも慣れ親しんでいる声だ。
紛れもなく我が息子の声であり我が息子があいつを呼んでいる声だ。
我が息子があいつを懸命に呼んでいる声だ。
あいつを呼びかけている息子の方へとあいつは体を向ける。
果敢に手を振りながら走り近づいている息子の方へ体を振り返る。
息子はあいつのそばまで近づくとあいつへと走り込んだ苦しい呼吸で
とぎれとぎれにあいつに話しかける。
だが、その内容は今日は家族揃って昼食を取ろうという事だと即座に分かる。

あいつは再び微笑みを取り戻すと向こうで車と一緒に待っている旦那の方へ
今だ幼い息子と手を取り向かう。
旦那も車から出て手を懸命に振っている。
あいつは握っている我が息子の手のぬくもりを感じながら旦那の方へと歩む。
我が息子はあいつと手を握り一緒に歩くだけでも楽しそうだ。
息子が掴んだその手の振りはとても大きい。

あいつは車の後部座席に乗り込む。後部座席の横には既に我が息子もうれしそうに座っている。
運転座席に座っている旦那が後ろの座席の二人へ声をかけると車が走り出す。
しばらく誰も何も話さず車のCDから聞こえる音楽のみがその静寂を助ける。
しかし、3人の顔の表情にはいずれも微笑みが浮かんでいた。
共有する空間の楽しさをそれぞれが満足しているが如くに。

しかしまずあいつが口を開く。
あいつは目の前で運転している旦那へ優しく声をかける。

「あの伝説本当だったよ。」と。




では一体その伝説の内容は何かと言うと。
このブログを密かに読んでいる読者だけに教えよう。
その噂の真実とは。。。




「そこで待っていればその本人の本当の幸せが分かる。」ということ。。




それでは又です。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


「アルジャーノンに花束を」ダニエル・キイス著


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2008.2.18by 博多の森と山ちゃん



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