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8月7日 時 (5)。。。



あいつの小さい頃は両親から叩かれ引っ叩かれる日々だった。
親父、お袋共にひどい癇癪持ちであいつが気に入らない行動を取ると
躾の名のもと怒りの感情剥き出しに幼い子の頬っぺたを思い切り平手打ちする。
いくら子供が泣き叫ぼうと高まった感情が納まらない限り叩き続ける。
その当時はやりのスパルタ教育という名を借りた暴力で散々実の子を痛めつける。





いくら子供であろうとあいつも一人の人間だ。学びそして成長する。
だが、幼い少年の最初の学ぶ教材は生みの親である両親であるのは紛れもない事実だ。
あいつも覚えた。体で覚えた。あいつは体全身で覚えそして自分のものとした。
それは両親から出される手の攻撃による痛み。思い切り叩かれる事による痛み。
そして怒りの形相の大人に対する恐怖。
あいつが先ず学んだのが人間とは恐ろしい動物であるということ。
徹底的に骨の髄まで暴力の恐怖を教え込まれる。
いくら笑っていようといくら朗らかな表情でいようと、突然怒りの顔色に覆われ掌があいつに向かう。
冷静な表情が感情剥き出しの惨たらしい表情へと形を変え次には必ず強烈な痛みがあいつを
襲う。
あくまでも人間とは感情という得体の知れないものを抱えた畜生だと体の痛みで学んだ。
人間という殻をかぶったお構いなしに暴力をふるう獣だと叩きこまれた。

あいつはまだまだ幼いながら人間だ。学べばそれを実行する。
自分のものとすればそのための行動を取る。
あいつは小さいながらいつも両親の顔色を窺う。常に実の親の感情を逆なでしようように
行動を取る。親の表情が教科書であり命令でありそしてあいつの行動の基準だった。
両親の顔色があいつの生活そのものだった。


あいつは成長と共に学ぶ。体が大きくなるにつれ次に学び覚えたのが逃走。逃げることだ。
最初に学んだ親の顔色から感情を読み取る事が生活そのものであったあいつは
体の成長とともに逃げ出すという画期的方法を身につける。
ヒステリー癇癪持ちのお袋が折檻を行おうと手を出す仕草の前には既にそこはもぬけの殻だ。
感情剥き出しの怒りの形相で大きな掌を振り上げる親父の目の前には先程まで
そこにいたあいつの姿はもうない。
家中を追いかけまわされようと玄関の引き戸を開けると一目散にあてもなく飛び出す。
後ろを振り返り追いかける大人の姿が見えなくなると走るのをやめしばらくは
家の周りをうろつく。
時間を見計らいほとぼりが冷めた頃に家に戻る。
大概時間が暴力の手から解放し玄関から静かに忍び込んでもあいつを追いかける者はいない。

あいつは逃げるという行為とともにある感情が湧きでてくる。
家から飛び出す事にあいつを襲いそして次第に大きくなる。
そしてその感情はいつしか両親を見るにつれ抑えきれなくなりつつあった。
その感情の名前は「恨み」であり「憎しみ」でありそして「復讐」だ。
どこまでも暗く鬱積した感情は奥深く静かに密かに絶え間なくあいつを包み込む。

それらの感情がついに表面に出てくる。奥深く仕舞われていたはずの鬱積が
反抗期という年齢を伴いついにあいつをある行為に掻き立てる。
それは。。。




えっ。まだ続けるの。誰も読んでないのに。
あっ。この連載物はあくまでもフィクションですので。ご理解を。




それでは又です。


読破。
「ダーク・ムーン 上 下」馳星周著
 とち狂った輩達の人間崩壊堕落の馳氏ならではのどこまでも救いがない暗黒の物語。
 今回はストーリーそのものも楽しめる。しかしあの不夜城の衝撃は今だ冷めない。


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2008.8.7by 博多の森と山ちゃん



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