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12月7日 時(24)。。。



高校の授業が終わると真の友達一人いないあいつはいつものように
小脇に学生鞄を抱え両手をズボンのポケット突っ込み駅へと向かった。
その高校は生徒指導が厳しい校風であいつも仕方なしに学帽は頭に載せていた。
常に無表情の青白い顔色のあいつは今日も変わらず一体何を考えているかは
表情からは全くつかめない。

それは突然だった。あいつの表情が一瞬変わった。。。




同内容はこちらブログでも読めます。





あいつは突然後ろから右腕を掴まれた。
力強く右腕を抱えられあいつの肘は柔らかいものに当たる。
顔を向けると女の子の笑顔がそこにある。
同じクラスの可愛い女学生だ。懸命にあいつの右腕を抱え胸に押しつける。
あいつが振り払おうとすればするほど女学生は力を込めなおさらこれからより成長するであろう
柔らかい乳房へ押しつける。
あいつは殴る訳にもいかずそこでしばらく立ち止まり腕を外すように言いつける。
しかし、女学生は聞かずあいつの右腕を抱えたままだ。
あいつは何とか力を込め女学生の体を離そうとするのだが。
構わず女学生は力強く腕を組んだまま決して離そうとはしない。
あいつは何度か言葉を発し引き離そうとする。同じ動作を何度か繰り返す。
だが、結局徒労に終わる。

あいつの顔色はいつの間にか真っ赤だ。それは羞恥心からか体に力を入れたせいか
どうかは顔の表情からはつかめない。
しばらく高校生の二人は腕を組んだ、いや組まれたままその場で佇む。

あいつはあきらめの表情を一瞬示すと腕を組まれたまま歩き出す。
もちろん女学生も一緒に歩み出す。二人とも何も言葉を発しない。
足音は聞こえる。二人一緒に歩む地面を鳴らす音は耳へと届く。
それに、互いに呼吸する音色が二人の耳元で囁く。
あいつの鼻には香りが届く。若い女性から発するうっすらと心地よい匂いだ。
あいつはいつもながらの無表情で、女学生はあいつの腕に顔を寄せほのかな笑顔で
駅への通学路を二人腕を組んで歩む。
二人だけの微笑ましい穏やかな世界だ。後ろから見るとまるで仲むずましい恋人同志に見える。

それほど前へは進んではいない。駅までの距離はかなりある。
突然無口なあいつが口を開く。表情ひとつ変えずにあいつが話し始める。
女学生は声を発する方へ顔を向ける。そして見つめる。
あいつは歩みを止めずに歩調をまったく変えずに話を始めた。。。




それでは又です。

読破。ブクログmoritoyamachanの本棚

「約束の地」ロバート・B・パーカー著
スペンサーシリーズの一冊。
大人とは何かと問うている。
そして、スペンサーとホークとは如何なる関係なのか。
今シリーズ他の著作も読まねばなるまい。


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2008.12.7by 博多の森と山ちゃん



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