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5月30日 低圧蒸気潜熱利用の間接加熱の正体は。(2)凝縮伝熱と対流伝熱。。。



媒体を介して加熱する間接加熱で最も優れている熱源は蒸気だと言われる。
他に間接加熱媒体としては油そして温水がある。
蒸気間接加熱が他より優れているのは
1)均一性
2)高速性
の2点が挙げられる。




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同内容はこちらブログでも読めます。





蒸気加熱が均一にそれも高速に加熱できるのにはもちろん理由がある。
そのキーワードは「凝縮」だ。
先ず「凝縮」とは一体何なのか。
それは相転移の一つで気相(気体)が液相(液体)へ変化することだ。
飽和蒸気が凝縮すると飽和水へと変化する。
この変化の瞬間こそが蒸気間接加熱の鍵だ。

次に具体的に熱を如何に伝えているかを記す。
先ずは高温の油、温水の媒体を介した間接加熱の伝熱についてだ。
これらの熱媒体には相転移はない。自身の温度を下げながら加熱物に
熱を与えている。
この伝熱は「対流伝熱」と言える。

一方蒸気による間接加熱は相転移を伴う。
加熱物に物を介して蒸気が当たると一瞬のうちに相転移、凝縮つまり
飽和蒸気が飽和水へと変化する。
その一瞬に保有している潜熱を放出する。
この潜熱を一気に放出することで加熱物を加熱する訳だ。
これを「凝縮伝熱」と言う。

潜熱についてもう少し記すとこの潜熱を逆に利用したのが
打ち水効果のドライミスト冷却だ。
これはミクロン単位の霧状の水を撒くと一瞬のうちに蒸発する。
この蒸発の相転移時に周りの熱を奪う。この熱が潜熱だ。
周りの熱を奪う、蒸発時の気化熱つまり潜熱により周りが冷やされ涼しくなる。

蒸気は凝縮する際潜熱のみ放出する。
潜熱を放出され相転移により液化された水は復水、ドレンと呼ばれ
これはスチームトラップにより排出される。
この際は顕熱を放出する。
つまり蒸気による間接加熱は潜熱のみにより加熱され、顕熱はスチームトラップ
により放出されている。


次回へ続く。


それでは又です。


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2009.5.30by 博多の森と山ちゃん



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